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真壁華夜がその日・その時感じたことや考えたことの整理或いは備忘録的に使われることもあれば萌えメモとして使われることもあるし、日常の愚痴をこぼしていることもあるかと思います。基本的に偏屈な管理人sが綴っているのでその辺を許容できる人向け。反感買いそうなものは裏日記に書くようにしています。
2010/07/14 (Wed)
01:05:04
※多分、大切(だと思う)連絡なので上に書き足しています。
<追記>
(1) 6/6分
●通販在庫についての連絡です。
既刊の『Gerbera』が完売になりました。ありがとうございました。
また購入特典の一部完売になっているものがございますので完売になった商品は無配含めてリストから除外致しました。
無配グッズにつきましては、もともとの生産数の少ない総兄栞と明石センセの栞が在庫僅少(というか各1枚ずつの在庫)になっています。
(2) 6/5分
●御無沙汰してます真壁です。サイトもブログも更新停止により結果的にサイトが凍結されてしまうという事態になってから早一週間…ですが、
通 販 は 稼 動 し て ま す !
ので、御入用の際は使ってやって下さい。こういう水面下でごにょごにょしているのは平気なんです。
発送関係のお知らせは個々に直接出しているのでブログで連絡とかはしません。すみません。
</追記>
●今晩和、真壁です。
突然ですかちょっといろいろありましてしばらくサイトとかブログとかを留守にします。水面下ではなんかしらしてると思いますが…多分、短くても1ヶ月くらい放置ぷれいかますとおもう。
本気でサイト凍結体制になりますね…日記魔の真壁が日記書かなくなるとサイトはほんと動かなくなってしまうからな……。
更新は、したくなったらピクシブでしてると思います。
●んー…なんだろうなぁ。
変なとこ妙に割り切れ過ぎてるんで、そういうのがこう…ね、要らん波風を立てるんだよなぁ…あぁこの御馬鹿さんがと厄介な性格を罵りたい気分です。
成長しないねぇ…うん。
あ゛ー…なんだかねぇ。
●まぁとりあえず自分で蒔いてしまった種なので、刈り取るまで…というかなんというかその……。
うーん、適切な日本語が浮かばないので下手なこと言うより黙ってるのが美徳だと思うので割愛致しますが、そんなこんなで最低1ヶ月は凍結するつもりでいる分の更新を今日まとめてしておきます。
更新といっても無配本のログ下ろしなのですが……。←
こちらはWeb用なので第1稿です。校正も何もしてない状態のシロモノ。
お手持ちの本がございましたら是非読み比べて見て下さい。
台詞とかちょこまか違います。出力用は段落調整かけている関係でいろいろ細部が違っているのです。
もしかしたら記憶違いでサイトにupしてあるものが混じっているかも。
そこは御愛嬌ということで見逃してやって下さい。
●サイト&ブログを凍結している間もメル・コメフォ・ブログのコメント機能など連絡手段になりうるものについては確認しておりますので御用がおありの場合はそれらのツールを御利用下さい。
【更新一覧】
>桜花の思い出
>誘致の綻
>遠くの何時か
>ベタだけど有り得ない [①] [②] [③]
>探していると云えなくて
<追記>
(1) 6/6分
●通販在庫についての連絡です。
既刊の『Gerbera』が完売になりました。ありがとうございました。
また購入特典の一部完売になっているものがございますので完売になった商品は無配含めてリストから除外致しました。
無配グッズにつきましては、もともとの生産数の少ない総兄栞と明石センセの栞が在庫僅少(というか各1枚ずつの在庫)になっています。
(2) 6/5分
●御無沙汰してます真壁です。サイトもブログも更新停止により結果的にサイトが凍結されてしまうという事態になってから早一週間…ですが、
通 販 は 稼 動 し て ま す !
ので、御入用の際は使ってやって下さい。こういう水面下でごにょごにょしているのは平気なんです。
発送関係のお知らせは個々に直接出しているのでブログで連絡とかはしません。すみません。
</追記>
●今晩和、真壁です。
突然ですかちょっといろいろありましてしばらくサイトとかブログとかを留守にします。水面下ではなんかしらしてると思いますが…多分、短くても1ヶ月くらい放置ぷれいかますとおもう。
本気でサイト凍結体制になりますね…日記魔の真壁が日記書かなくなるとサイトはほんと動かなくなってしまうからな……。
更新は、したくなったらピクシブでしてると思います。
●んー…なんだろうなぁ。
変なとこ妙に割り切れ過ぎてるんで、そういうのがこう…ね、要らん波風を立てるんだよなぁ…あぁこの御馬鹿さんがと厄介な性格を罵りたい気分です。
成長しないねぇ…うん。
あ゛ー…なんだかねぇ。
●まぁとりあえず自分で蒔いてしまった種なので、刈り取るまで…というかなんというかその……。
うーん、適切な日本語が浮かばないので下手なこと言うより黙ってるのが美徳だと思うので割愛致しますが、そんなこんなで最低1ヶ月は凍結するつもりでいる分の更新を今日まとめてしておきます。
更新といっても無配本のログ下ろしなのですが……。←
こちらはWeb用なので第1稿です。校正も何もしてない状態のシロモノ。
お手持ちの本がございましたら是非読み比べて見て下さい。
台詞とかちょこまか違います。出力用は段落調整かけている関係でいろいろ細部が違っているのです。
もしかしたら記憶違いでサイトにupしてあるものが混じっているかも。
そこは御愛嬌ということで見逃してやって下さい。
●サイト&ブログを凍結している間もメル・コメフォ・ブログのコメント機能など連絡手段になりうるものについては確認しておりますので御用がおありの場合はそれらのツールを御利用下さい。
【更新一覧】
>桜花の思い出
>誘致の綻
>遠くの何時か
>ベタだけど有り得ない [①] [②] [③]
>探していると云えなくて
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2010/07/01 (Thu)
09:29:18
華夜の「ちょっといろいろありましてね(5/29 12時45分・6/5 12時15分・6/6 21時45分追記)」のまねしてかいてみるね
※多分、大切(だよなぁ……うん。
既刊の真壁が高いと厄介な…多分、通は、御愛嬌という事態にしませんだけど有り得ないねぇ。
発送関係ではほんと動かなくて見てしますが混じってないでしますね、もともとの>遠くの思い出>桜花の生産数の思い出>ベタだよなぁ。
もしかしてるのが凍結されてしばらくサイトとかを今日まとめておりますね、御利用下さい。
校正も更新停止により結果的な日本語が違って
*このエントリは、ブログペットの「呰哉」が書きました。
※多分、大切(だよなぁ……うん。
既刊の真壁が高いと厄介な…多分、通は、御愛嬌という事態にしませんだけど有り得ないねぇ。
発送関係ではほんと動かなくて見てしますが混じってないでしますね、もともとの>遠くの思い出>桜花の生産数の思い出>ベタだよなぁ。
もしかしてるのが凍結されてしばらくサイトとかを今日まとめておりますね、御利用下さい。
校正も更新停止により結果的な日本語が違って
*このエントリは、ブログペットの「呰哉」が書きました。
2010/06/17 (Thu)
10:12:27
2010/05/29 (Sat)
00:49:54
「――…ない」
冷や汗が背中を伝い落ちる。
部屋中を探してなお発見出来ない遺失物の存在に、堂島の表情は少し蒼くなった。
不味い。
この事態は非常に不味い。
もう一度、探すために散らかした部屋を片付けながら探してみるが矢張り何処にもなかった。
「真逆、留守中訪れた部下に見付からぬよう持ち出した際に何処かで落としでもしたか……?」
口にすると愈愈寒くなってきた。
もしあの男に発見されでもしたら、その後どんな報復に遭うか感がるのも恐ろしい。
「まだ間に合うかも知れん」
何しろ此処は武蔵野の森の奥深く。
帝国陸軍が秘密裏に築いた――第十二特別研究所。
其の場所を知る存在も極僅かなら、訪れる者は更に少ない。万一道中で落としたとしても、気付かれずに放置されている可能性は十分ある。
慌てて部屋を飛び出すと、此処に向かっていた人物と衝突しそうになった。
「気を付けろ!」
怒鳴りつけるとしかし、
「すみません、間が悪かったようで」
と、怯んだ様子もなく落ち着いた声が申し訳なさそうに詫びを口にした。
「ん? 何だ、お前か美馬坂」
この研究所の所長として研究に勤しむ学者然とした男は滅多なことでは表情を変えない。
あの遺失物を拾得したのがこの男なら、何食わぬ顔で保管しているだろうと思い至ると少し焦りが鎮まった。
「美馬坂」
「何か?」
「う、上から照会があったのだが……」
防衛線を張って探りを入れる。
若し万一中身を見られていたとして、持ち主が自分だとバレるのは例え相手がこの男でも不味い。この男は何事もにも頓着しないが故に、最も知られてはならない相手に訪ねられたらあっさり口を割ることが予想される。悪意なくされる好意ほど、発覚した時のダメージは計り知れないものだ。
「遺失物の拾得情報はないか?」
「遺失物…ですか? 所内では見掛けていませんが――何か、探し物ですか?」
「いや、確認だ。無いなら良い」
「そうですか」
届いていないということか。
或いは――気付かれていないだけか。
「私に用か?」
「いえ、お急ぎなら後で結構です」
「すまんな」
慌てた様子で研究所後にする。
何時も通る道を、彼方此方に注意深く視線を遣りながら引き返した。
しかし、何も見つかりは出来ない。
引き返す道中も同じように探し回ったが塵芥一つ落ちていなかった。
奇妙しい。
ならば一体何処にあるというのだ。
研究所に戻ると、今このタイミングで遭遇するには危険過ぎる人物と鉢合わせた。
露骨に嫌そうな顔をされ、それでも律儀に「お久し振りです」と棒読みの挨拶を寄越してくる。
「何か、不都合でも起きましたか?」
「な…何故そう思うのだ」
「落ち着きの無い視線、汗をかくほど何かを探し回った様子を見れば、僕がどんなに彼方に無関心でも平静ではないことくらいは判ります」
相変わらず、この男の物云いには遠慮というものが無い。
「差し詰め重要書類の類でも紛失なさって探し回ってきた――というところですか?」
カマを掛けられているのではあるまいな。
そう思わせるほど核心に迫る発言に内心ドキッとする。
「いや……」
待てよ。
この男の性格から、無頓着であるが故に遺失物も見かけたまま放置している可能性があるのではないかと堂島は考える。もしくは、遺失物に気付いて拾得しても、興味さえ示さずそのまま何処かに保管しているという可能性もあるかもしれない。
「中禅寺、念の為尋くが――」
「何か?」
「この近辺で帳面の拾い物をしなかったか? 或いはしたという話を聞いた覚えはないか?」
「いいえ、何も。奇妙しなことをお尋ねになりますね」
「そうか…なら良い」
「それでは」
不機嫌そうに踵を返す後姿を暫く呆けたように眺め遣って、もう一度この建物の周辺を探す必要があるかと建物を出る。
ぐるりと外周を歩き回り、裏手の焼却炉にたどり着く。
「――…ん?」
其処で、堂島が見たものは。
「これは……」
表情が凍る。
煙突から吹き上げられた燃え滓の一部。
見覚えのある小豆色の――紙切れ。
端は黒く焦げている。
既に、手遅れだったらしい。
恐らく手を下したのであろう相手に、真相を慥かめることは性質上――出来ない。
中を見られたのか如何かだけでも知りたいところではあったが、それも出来る類の代物ではない。
途方に暮れた堂島は、暫くそのまま焼却炉の前で固まっていた。
日の短くなった秋空を過ぎる烏が一羽、追い討ちを掛けるように「阿呆」と二回繰り返し――鳴いた。
(了)
備考>昨年のスパークでの無配本。直前に開催されたオンリの無配本の続き。ペーパのオマケです。スパーク…真逆京極一人きりだと思いませんでしたorz
冷や汗が背中を伝い落ちる。
部屋中を探してなお発見出来ない遺失物の存在に、堂島の表情は少し蒼くなった。
不味い。
この事態は非常に不味い。
もう一度、探すために散らかした部屋を片付けながら探してみるが矢張り何処にもなかった。
「真逆、留守中訪れた部下に見付からぬよう持ち出した際に何処かで落としでもしたか……?」
口にすると愈愈寒くなってきた。
もしあの男に発見されでもしたら、その後どんな報復に遭うか感がるのも恐ろしい。
「まだ間に合うかも知れん」
何しろ此処は武蔵野の森の奥深く。
帝国陸軍が秘密裏に築いた――第十二特別研究所。
其の場所を知る存在も極僅かなら、訪れる者は更に少ない。万一道中で落としたとしても、気付かれずに放置されている可能性は十分ある。
慌てて部屋を飛び出すと、此処に向かっていた人物と衝突しそうになった。
「気を付けろ!」
怒鳴りつけるとしかし、
「すみません、間が悪かったようで」
と、怯んだ様子もなく落ち着いた声が申し訳なさそうに詫びを口にした。
「ん? 何だ、お前か美馬坂」
この研究所の所長として研究に勤しむ学者然とした男は滅多なことでは表情を変えない。
あの遺失物を拾得したのがこの男なら、何食わぬ顔で保管しているだろうと思い至ると少し焦りが鎮まった。
「美馬坂」
「何か?」
「う、上から照会があったのだが……」
防衛線を張って探りを入れる。
若し万一中身を見られていたとして、持ち主が自分だとバレるのは例え相手がこの男でも不味い。この男は何事もにも頓着しないが故に、最も知られてはならない相手に訪ねられたらあっさり口を割ることが予想される。悪意なくされる好意ほど、発覚した時のダメージは計り知れないものだ。
「遺失物の拾得情報はないか?」
「遺失物…ですか? 所内では見掛けていませんが――何か、探し物ですか?」
「いや、確認だ。無いなら良い」
「そうですか」
届いていないということか。
或いは――気付かれていないだけか。
「私に用か?」
「いえ、お急ぎなら後で結構です」
「すまんな」
慌てた様子で研究所後にする。
何時も通る道を、彼方此方に注意深く視線を遣りながら引き返した。
しかし、何も見つかりは出来ない。
引き返す道中も同じように探し回ったが塵芥一つ落ちていなかった。
奇妙しい。
ならば一体何処にあるというのだ。
研究所に戻ると、今このタイミングで遭遇するには危険過ぎる人物と鉢合わせた。
露骨に嫌そうな顔をされ、それでも律儀に「お久し振りです」と棒読みの挨拶を寄越してくる。
「何か、不都合でも起きましたか?」
「な…何故そう思うのだ」
「落ち着きの無い視線、汗をかくほど何かを探し回った様子を見れば、僕がどんなに彼方に無関心でも平静ではないことくらいは判ります」
相変わらず、この男の物云いには遠慮というものが無い。
「差し詰め重要書類の類でも紛失なさって探し回ってきた――というところですか?」
カマを掛けられているのではあるまいな。
そう思わせるほど核心に迫る発言に内心ドキッとする。
「いや……」
待てよ。
この男の性格から、無頓着であるが故に遺失物も見かけたまま放置している可能性があるのではないかと堂島は考える。もしくは、遺失物に気付いて拾得しても、興味さえ示さずそのまま何処かに保管しているという可能性もあるかもしれない。
「中禅寺、念の為尋くが――」
「何か?」
「この近辺で帳面の拾い物をしなかったか? 或いはしたという話を聞いた覚えはないか?」
「いいえ、何も。奇妙しなことをお尋ねになりますね」
「そうか…なら良い」
「それでは」
不機嫌そうに踵を返す後姿を暫く呆けたように眺め遣って、もう一度この建物の周辺を探す必要があるかと建物を出る。
ぐるりと外周を歩き回り、裏手の焼却炉にたどり着く。
「――…ん?」
其処で、堂島が見たものは。
「これは……」
表情が凍る。
煙突から吹き上げられた燃え滓の一部。
見覚えのある小豆色の――紙切れ。
端は黒く焦げている。
既に、手遅れだったらしい。
恐らく手を下したのであろう相手に、真相を慥かめることは性質上――出来ない。
中を見られたのか如何かだけでも知りたいところではあったが、それも出来る類の代物ではない。
途方に暮れた堂島は、暫くそのまま焼却炉の前で固まっていた。
日の短くなった秋空を過ぎる烏が一羽、追い討ちを掛けるように「阿呆」と二回繰り返し――鳴いた。
(了)
備考>昨年のスパークでの無配本。直前に開催されたオンリの無配本の続き。ペーパのオマケです。スパーク…真逆京極一人きりだと思いませんでしたorz
2010/05/29 (Sat)
00:47:43
中禅寺の手許を覗き込んでいた郷嶋は、一通り目を通し終えて漸くこれだけを口にした。
「何だ、これは……?」
呆れて物が云えない。
他に表現のしようがなかった。
「極秘が聞いて呆れるな、まったく」
「――下らない」
殺気にも似た空気を立ち上らせて、中禅寺は低く吐き捨てる。その声の冷たさに、一瞬鳥肌が立った。
「おい…中禅寺?」
「最近、此方に来ても部屋に篭っているばかりでそれはそれで邪魔はされないから放っておいたが真逆こんな下らないことに時間を費やしていたなんて日本の未来は明るくないね」
「しかし何だ? これは」
「ただの可燃物だよ」
「…………」
「あんた、ほんとあの人には遠慮がないな」
「する必要が何処にあるというんだい?」
「肩書き辺りにあるんじゃないのか? 中禅寺少尉」
「こんな辺鄙な閉鎖空間で、肩書きも何もあったものじゃないよ」
「まぁ…否定はしないがな」
庇うほどの義理があるわけでもないので郷嶋の言葉も容赦がない。
「あ、おい」
手渡した遺失物を小脇に抱えたまま踵を返す中禅寺を呼び止める。
「如何するんだよ。あんた、何処に行く心算だ」
「焼却炉だが」何か、問題でも?
肩越しに振り返ったその顔は、その言葉の先に「冗談だ」と笑って流すという展開がかなり見込みの低い未来であることを直感させる。
「俺の知ったことじゃあないな」
諦めてその後に従った。
「ベタだけど有り得ない展開ってのもあるもんだな」
「それはあるよ。この世界はね、起こるべきことしか起こらないのさ。この世には――不思議なことなど何もないのだからね」
「慥かにな」
小豆色の煩悩を火で以て浄化せんと、焼却炉へと向かう跫が二人分。
そしてそれから数日の間、堂島大佐が何かを必死に探している姿が十二研の彼方此方で目撃されたというが、探し物の正体を知るものは一人としていないようだった。
(了)
備考>昨年のオンリ(=眩暈坂上2nd)での無配本。このために、ブクロの和紙専門店でA3で50枚2000円近い小豆色の紙を表紙用に買ってきました。自分馬鹿だと思った。だがネタにしてこそ価値がある。
「何だ、これは……?」
呆れて物が云えない。
他に表現のしようがなかった。
「極秘が聞いて呆れるな、まったく」
「――下らない」
殺気にも似た空気を立ち上らせて、中禅寺は低く吐き捨てる。その声の冷たさに、一瞬鳥肌が立った。
「おい…中禅寺?」
「最近、此方に来ても部屋に篭っているばかりでそれはそれで邪魔はされないから放っておいたが真逆こんな下らないことに時間を費やしていたなんて日本の未来は明るくないね」
「しかし何だ? これは」
「ただの可燃物だよ」
「…………」
「あんた、ほんとあの人には遠慮がないな」
「する必要が何処にあるというんだい?」
「肩書き辺りにあるんじゃないのか? 中禅寺少尉」
「こんな辺鄙な閉鎖空間で、肩書きも何もあったものじゃないよ」
「まぁ…否定はしないがな」
庇うほどの義理があるわけでもないので郷嶋の言葉も容赦がない。
「あ、おい」
手渡した遺失物を小脇に抱えたまま踵を返す中禅寺を呼び止める。
「如何するんだよ。あんた、何処に行く心算だ」
「焼却炉だが」何か、問題でも?
肩越しに振り返ったその顔は、その言葉の先に「冗談だ」と笑って流すという展開がかなり見込みの低い未来であることを直感させる。
「俺の知ったことじゃあないな」
諦めてその後に従った。
「ベタだけど有り得ない展開ってのもあるもんだな」
「それはあるよ。この世界はね、起こるべきことしか起こらないのさ。この世には――不思議なことなど何もないのだからね」
「慥かにな」
小豆色の煩悩を火で以て浄化せんと、焼却炉へと向かう跫が二人分。
そしてそれから数日の間、堂島大佐が何かを必死に探している姿が十二研の彼方此方で目撃されたというが、探し物の正体を知るものは一人としていないようだった。
(了)
備考>昨年のオンリ(=眩暈坂上2nd)での無配本。このために、ブクロの和紙専門店でA3で50枚2000円近い小豆色の紙を表紙用に買ってきました。自分馬鹿だと思った。だがネタにしてこそ価値がある。