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真壁華夜がその日・その時感じたことや考えたことの整理或いは備忘録的に使われることもあれば萌えメモとして使われることもあるし、日常の愚痴をこぼしていることもあるかと思います。基本的に偏屈な管理人sが綴っているのでその辺を許容できる人向け。反感買いそうなものは裏日記に書くようにしています。
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2006/10/03 (Tue) 02:05:45
 何か嫌な感じに咳が出ます。
 喉が痛いとかはなくて、喉の奥…軽く、軽ぅーくですが気管支炎っぽいようなかんじの(と言っても気管支炎の経験ないけど)こう――咳するときに摩擦で喉の奥の方で響くかんじがしたりとかもうちょっとひどくなると呼吸音がひゅーひゅーに近くなるんじゃないかなみたいな。
 ってか咳するのに息吸うときの呼吸音が少ぅし不自然というか。

 やばいかな。


 お風呂入ったらもう寝よう。
 夜更かしはいけないよねほんと……。

 寝て起きたら案外治ってそう…ってか、治っててお願い(--;)
 

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2006/10/03 (Tue) 00:57:37
 何となく手に取った『xxxHOLiC』の5巻。
 ふと帯を見て――爆・笑。
 だって…だって帯に『がんばれ四月一日。でもボクは百目鬼の味方だが。――京極夏彦』って書いてあったんだもの(爆笑)

 うわぁ、なんで今まで気付かなかったんだろう(笑)
 ひー…おかしい。

 せっかく買ったのに『邪魅の雫』全然読めてません。
 というかその前に買った『霧の訪問者』がなかなか進みません。
 けどその後に買った『陰母羅鬼の瑕』に心惹かれています。
 なのにその合間に買った『クレオパトラの葬送』(漫画版)と『合法ドラッグ』を先に読破してしまいました。つい……。
 しかも『合法ドラッグ』は、CLAMP Newtype読んで読みたくなって本屋はしごして探したけど見つからなくて即Amazonで買いました。翌々日には届きました。絵が…これは猫井さんのイラなのかしら? 線が硬いというか。
 でもいろんな意味で面白いです。
 連載休載中なの知ってて買ってしまいました。

 やっぱり、

 『CCさくら』と『ホリック』と、『合法ドラッグ』そして『好き。だから好き』(だったかな)の世界はつながってると見ていいんじゃないかと思いました。
 そんでccさくらの知世ちゃんのお母さんの会社ってのがピッフル・プリンセスなんだろうなぁと。
 そしたら『ANGELIC RAYER』と『ちょびっツ』は、『ccさくら』のちょっと先の話ってことになるんだろうなぁ……。


 最近毎日晴天シリーズの、小説に心惹かれて困ります。
 あ゛ー…この、BLっぽくない軽さが堪んない。
 大河×秀の、いっこうに進展ナシの関係が特に不憫でステキ(笑)
 ドラマCDは買って聞いたら微妙でしたが漫画は不満ナシ。
 どうしよう…またBOOK OFF行って探してこようかな。

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2006/10/01 (Sun) 23:53:39
 樹理さんのところでチャットニ連戦してきました。
 一日目は絵茶だったのですが、ちゃんとした絵描きさんが半数だったので真壁は傍観してました(笑)
 だってみにみのしか描けないもの( ̄▽ ̄;)

 ちょっと…まぁ、あれですね。
 濃い話題とかもあったので、中途半端な腐女子はちっょとたじろぎつつさらさらかかれていく絵をほえほえ眺めておりました。


 翌日は…字茶でしたが皆さん若くてびっくりですよ。
 真壁も5時間半いて先に落ちましたがそれでも4時半でしたから(笑)
 結局風呂入るタイミング逃して起きてから入りました。のんびりゆっくり休日だからできる所業。

 久保時サイトの変遷とかについて後半語ってましたねぇ。
 古参サイトさんが段々消えて行って気付けばあれ? 真壁より前から久保時サイトを閉鎖(1年単位の更新休止は見做し閉鎖期間カウントとするとその)期間なく続けているサイトってあんまりなくない? 
 と、いう恐い現実に気が付いてしまいました。

 一度身軽になりたいんだがなかなかうまくゆきません。
 裏キリリクもなかなか消化されませんし真久保も更新中断してますし真葛も後2話残ってるしリバ部屋はまぁ…新作プレゼントなので新作なければあげようがないのですがまぁこれも多分2~3個あった気がします。


 書きなさいよ久保時。
 と、つっこまれてもどうにもならんのでまぁ…裏キリリクは多分今特に書きたい衝動に駆られるネタもないのでいい機会だと思うので消化したいですね……。

 さて、チャットに戻るとするかー。

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2006/09/29 (Fri) 12:56:13
 まず昨日upした真葛短編ですが、真壁のミスで加筆修正してないverをupしてしまっていましたスミマセン(汗)
 先程加筆修正verをupし直して参りましたので改めてお楽しみいただければと思います。ちょこっとだけ加筆修正されていますので。京極夏彦氏のように、文庫一冊分に相当するような激しい加筆修正とかは勿論ありませんしできません。
 なんだよ原稿用紙400枚分の加筆修正って……。
 狂骨の夢の話。
 そうそう、京極つながりで『陰母羅鬼の瑕』の文庫版出てましたね…早っ∑( ̄□ ̄;)
 分冊版が出てて、読みやすさを考えるなら分冊版なのですが今更分冊版を買うのも癪なのとやっぱり表紙は揃えたいので結局読みにくいことこの上ない一冊タイプを買いました。
 頑張って読むかー。
 26日は忘れずに『邪魅の雫』を買いましたが、まだちっとも読めてません。ぱらぱらめくったら何だか榎木津さんに片想いという奇特な方が登場→玉砕しているようだというのが判りました。『陰母羅鬼の瑕』の見所は目が見えてない榎木津さんでしょうか。
 京極も特にCP拘りなく読んでいるのですが強いて言うなら真壁は榎京なので『塗仏の宴 ~宴の始末~』が一番好きです。
 どうでもいいですね。
 話が逸れました。


 行きつけのホリック四百サイトさんで「イエス・マスター」の台詞を見て、唐突に真葛でラブレスのパロとか面白いだろうなぁと思いました(笑)
 戦闘機は真田のオジサマで。
 真壁が小杉ボイスで「イエス・マスター」と言わせたいだけです。趣味です。
 葛西さんの言うことも聞かず、葛西さんを護るためなら何でもしちゃう真田のオジサマ。
 いつも葛西さんに(気)苦労をかける。
 お前が一番の強敵だと言わんばかり。
 とってもやる気のないサクリファイス・葛西。
 結局葛西さんが不憫であればあるほど、真葛はギャグ度が増すんだろうなぁと思う真壁なのでした。

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2006/09/29 (Fri) 01:44:30
 今日は本館の更新に久し振りに(爆)力を入れました。
 とりあえずいいかげんTOP絵を何とかしないとなぁと思ったので描きました。
 またしてもみにみのです。
 時任にしようと思ったのですが、なかなか定まらず結局「みにみのでいいよね!!」と開き直りました。
 来月はハロウィンですし。
 もうすぐ秋ですし。
 ミックスしたらあぁなりました。
 ハロウィン当夜だけ、背景色が暗くなる予定。
 忘れなかったら…ですが(爆)

 そして先日日記にupした真葛の短編小説を加筆修正してサイトにup致しました。
 今月Gate内の更新しかなくなるところでしたがTOP絵描き下ろしが間に合ったのでなんとか免れました。


 そーれから。
 本日れーちゃんから久保時同人誌の数々を譲り受けました。
 すごい…骨董本と呼べそうなものがたくさんある。
 と、喜ぶ。
 おぉ、なんと初代久保時オンリのパンフまである∑( ̄□ ̄;)
 アンソロもあったよすごいなぁ(持ってるけど)。
 
 出すとこ出したら結構なお値段なんじゃないかと思う本をいろいろ発見。まぁ、市販品はともかくとしてそうでない個人発行の同人誌はオークションなどの出品等を快しとしないサークルさんが多いので、そういった意思は尊重されるべきだと思うのでしませんが。

 某方の本とか入っててちょっと感動。
 懐かしい!! あの御方の本もある!!(でも持ってる(笑))

 いつぞやとある久保時会員制サークルに寄稿した小説が掲載された会誌も返送されてきました。懐かしいなぁ。そうか…そんなこともあったね確か。
 あの頃、多分久保時最盛期だったんじゃないかなぁとか思ったり。
 そしてその当時あったサイトのどのくらいが現存しているのだろうと思ったり。
 久保時京都オフ会旅行に参加した面子で今も現役で久保時をメインにサイトを運営しているのは真壁だけらしいというのを手紙で見て、そんなことを思いました。
 4年も同じジャンルで活動してるのってすごいことなんだなぁと他人事のように思ったり。

 祭りだよ…久保時好きな方と真壁宅で祭りができるよ(というかしたい(笑))
 でも真壁が親しくさせていただいている方って結構遠くに住んでいらっしゃる方が多いんだよね……。
 忙しい方が多いのでオフ会もできず。
 いろいろお会いしたい方がいらっしゃるのにうまくゆかぬ(--;)


 誰か遊びにきてー。
 と叫んでみる。引っ越してからオフの友達とも遠い僻地にいるのでなかなか…遊ぶこともできずひとりでふらふらしている休日なので。
 あー…とりあえず今日はココロオドル。

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2006/09/28 (Thu) 02:39:53
 この日記書いてる途中で2通メールが届きました。
 コメントフォームからのコメントだったのですが、どちらも先日めいさんのチャットに御一緒させていただいた方でした。
 そして内容が見事、先日『真葛注意(爆)』にupした、【ガラスの靴がもたらすものは】のリアクションでむしろ真壁がその時間差っぷりに爆笑しました。
 10分と開いてないんですよ間が(爆笑)

 明日あたり、多少の加筆修正を施して本館のGate内Another CPに収納したいと思います。


 そんな次第で本館は更新らしきものを相変わらず生産できていません。
 極々少数のOKな方向けな更新の用意しかありません。拍手のお礼画面用SSも、途中まで(10行くらい?)書いたのですが執筆しててのりが悪かったので全消ししてしまいました。
 リセットしてもう一度。
 10行くらいなら結構ざくっとやっちまいます。

 別館は、本誌でファイが目を覚ましちゃったので慌てて(苦笑)、本誌から妄想して続きを捏造シリーズ(素直に【希望的推察による展開】って書いた方が短いね(苦笑))を清書しています。今日03をupしたところです。続いて04も作成中。
 
 その後の予定は、05以降(多分05で終わるはずなんだが07くらいまで引っ張るかも)を書いて、改めて久保時でWeb拍手用書き下ろしショート・ショートの執筆。
 タイトルが久保時に合ってないのかなぁととタイトルを考え直すあたりまで引き返しています。

「い」で始まるいいタイトル。
【いつかどこかで】いいと思ったんだけどなぁ。

 執行部で書こうとしたのが間違いだったんだろうなぁきっと。
 やっぱり小説書く時は直感です。ひらめいた設定で書かないとだめだね。
 と、いうとこでW・Aで書き直し。


 そうだれーちゃんから明日(というかもう今日か)、不要になった久保時同人誌がごそっと届く予定。
 それが楽しみです。
 この前手に入れた品々は一部、微妙に期待過剰だった自分がいたので。
 年数やってると作風も変わるよねぇ…って話。
 真壁はどうなんだろう。

 絵も進化してないと思う(PC彩色できるようになったのは進歩かもしれんが)。
 小説は…結局書き手の好みが変わらんから、テイストや雰囲気はあんま変わってない気がするんだが。
 ちったぁ文章も上達してるといいんだがオリジを書いてないから判らんなぁ。
 ある程度の数を書いて、安定してきたような気はしますが。
 オリジを書き始めた当初のように、居た堪れなくなるほどのものは作らなくなったので。

 いろいろ溜め込んでいるレス類は明日まとめて致します。
 今日はもうお風呂入って寝ます。寒いなぁ今夜。 

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2006/09/28 (Thu) 01:14:30
 すごいの出ましたね。
 CLAMP Newtype。Newtypeの増刊号とはいえ…付録がすごい!!

 というか、付録のために買いましたたよ真壁は。
 だってあれだけ休載していた『X』の続編が別冊付録になっているんだもの!!
 手にとって帰宅して即読み。うわぁ…ほんとに続きが載ってる∑(//□//)
 なんかちょっと感動?
 やっとラストが見えてきた展開にびっくり?

 懐かしい作品とか、知らない作品の話とか見てるとやっぱり細っかく『xxxHOLiC』や『ツバサ』につながってて興味がわきます。
 今は『合法ドラッグ』読んでみたいです。
 表紙絵があんまり好みの作画じゃなかったのですが中身は面白そう。
 書店で見つかるかな…文教堂ならあるかしら。
 いっそアマゾンのが早いか……。
 さてどうしたものか。


 
 そうそう。
 どうしたものかといえば、今日もまだ連絡はきません。
 なので明日内定もらえたところに入社するなら12月からでお願いしたい旨連絡いれようと思ってます。
 あ゛ー…どきどきする。
 

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2006/09/27 (Wed) 01:30:08
 金曜日に投函した、薬局の事務員の求人の反応が何もない。
 そろそろ電話くらい掛かってきてもいいと思うんだが…反応皆無。どうなっているんだろう一体(謎)

 内定もらえたところはとりあえず、

  ・教務スタッフとしての採用
  ・大宮校勤務

 がクリアできないと難しい感じだしなぁ。母上も理解してくれなそうだし。
 ひとり暮らしは続けたいが関東圏内なら何とか、宮原あたりに引っ越せれば関東圏内ほとんど通勤可能だからいいと思うんだけど。

 条件がいいだけに、内定もらえたからつなぎたいところ。
 でも教師は…体のことを考えると、ホワイトボードでないのは厳しいね。
 そこを通してもらえないと何も始まらんというか。
 あー…難しいね。


 ところで今日は休日のハズが監査がくるってんで無駄にただ働きするハメになりました。
 右手の治療に行ってから出勤したのでこれでも抑えたほうなのですが。
 休みつぶされた感が否めません。
 事務給も後で請求してやろうか……。

 ところで今日、高崎でよさげな求人みつけたので応募してみた。
 保険保険。
 今、マガジン読んですんごく黒ファイ書きたいっていうかそろそろアレの03を書かないと本誌が進みすぎて推察にならんくなってしまうというか。
 久保時でWeb拍手用SS脱稿してから――と思ってたけど、昨日真葛書いたら力尽きた……!!
 いいよねW・A新作書いたんだから黒ファイ書いても!!

 そう思うことにして結局書きかけの小説はのらないので全文削除という暴挙に出、黒ファイをちまちま書き始めることにした真壁なのでした。

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2006/09/26 (Tue) 02:48:53
 と、いうことで日記追加。

 主任に相談メルしたのにレスがこない。
 ね…寝てる?! え…もう?
 以前は2時くらいまで普通につながったのに…スルーなのかしら(--;)
 まぁよくあることだけどね(苦笑)



 下の日記に真葛のショート・ショート書き下ろしました。
 勢いです。
 ノリです。
 注意が必要なものを日記に書き下ろすなって感じですよねゴメンナサイ。
 最初反転していたのですが、むっちゃ読みにくいのでタイトルにも「真葛注意(爆)」って書いてあるしログで下がってるしまぁいっかーと反転解除しようかと思って思いとどまる。

 迷って、結局解除。
 読みにくさが勝った。

 画面的にこのログで下がってるからまぁ平気だろう。
 自己責任で読んでくださいませ。
 真壁の書いたものでも許せないものがある方とか。
 真葛だめな方には勧めません。 

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2006/09/26 (Tue) 02:41:36
 ネタバレじゃないのに注意が必要な日記ってどーよと思いつつ。
 読みにくいので反転解除。あしからず!!



 犬の習性――なのだろうか。
 彼の愛犬もよく調教されてはいるが、稀に道端に落ちているものに興味を引かれくわえて主の元へと運んでくることがある。
 他愛もないものがほとんどだが、今日は意外なものに目を引かれていた。
「――犬は犬…か」
 ふと、珍しい経路の猫を拾った犬のことを思い出して苦笑する。
 ひとつ、面白いことを思いついた。 

【ガラスの靴がもたらすものは】

 W・A関係が少し落ち着いているものの、昨今の殺伐とした事件の数々につい溜息が洩れた。
 めずらしく早く帰り着いた家に電気を点け、そのままバスルームに直行して汗を流す。
 買い置きの冷えた缶ビールを煽りながらぞんざいに夕飯を済ませると、葛西は居間のソファでBGM代わりに流していたTVをぼんやりと眺めながらいつの間にか眠りに落ちていた。
 そうして、どのくらいの時間が経っただろうか。
 ふと、玄関のチャイムが彼の睡眠を妨害する。気だるげに体を起こし、時間を確認すると小一時間ほど寝こけていたことがわかった。
 チャイムは、少しの間をおいてまた、中に人がいることを確かめるように鳴る。
「ったく…人の邪魔しやがって……」
 ぼやきながら仕方なく玄関に向かう。
 そして見計らったようなタイミングで、何故か、玄関の扉は家の主がドアノブに手をかける前に、開いた。
「無用心だな」
 不敵な笑みで、ストライプの高級そうなスーツに身を包んだ男はその低い声でこぼす。「合鍵が役に立たなくて残念だよ」
 反射的、という言葉はこういうことを言うのだろう。
 他人事のように思いながら、葛西は閉めた扉のドアノブを渾身の力で以て握り必死に引き支える。
(……まだ夢見てやがるのか? 俺は) 
 現実逃避。
 そんな言葉が脳裏を過ぎるが気付かない振りをした。
 この一瞬の気の緩みをつくように、ドアに隔てられた真田はドアを押し開き片足を玄関に侵入させた。
「住居不法侵入の現行犯で逮捕されてぇのかよ、お前は」
「それは御免被りたいな。貴方から職を奪うのは流石に気が引けるのでのね」
 ドアを挟んでの必死の攻防。
 切り札を一枚めくったのは真田の方だった。
「忘れ物を、届けに来たのだがね」
「忘れて困るものなんざお前の家に置いて来てねぇ!! そのまま持ち帰れ」
「遺失物横領で逮捕されるのはもっと御免被りたいのでね」
 百戦錬磨のベテラン刑事より、実践経験の豊富なその道の人間の方が上手だったらしい。
 フェイントをかけて葛西がドアを引く力が緩んだ隙を突いて、まんまと部屋の中に進入を果たした。
 恐るるべきは、スーツに乱れ一つない点だ。
「困っていると思ってね」
 そう言って差し出したのはガラスの靴。
 かぼちゃの馬車で舞踏会に出掛け、24時の門限のために階段を駆け下りた偽りの令嬢が落としたアレを思わせる。
「…………」
「片方だけしかない靴というのも不便でしょう? 届けに来たんだが……」
 もはや「帰れ」と罵倒する気力も削ぐ展開だった。
 予想外。
 その場に呆然と立ち尽くしている葛西は、この状況をなんとか自分の中で咀嚼し飲み込もうと努力するが現実的な刑事の脳内で処理できる範囲からいささかはずれていた様子。
「座ったらどうです?」
「あ? あぁ……」
 つい流されて上がり框に腰を下ろした。
 流れるような仕草でその前に膝を突くと、真田は無駄なく葛西の足に持参したガラスの靴を履かせる。
「やはり、ぴったりだね」
 何でだ。
 そうツッコミを入れる気力ももうない。
「知っているかい? ガラスの靴を落とした相手は拾ったガラスの靴を届けた相手とどうなるか」
 知りたくもねぇ。
 この先我が身に起こるであろうことを瞬時に理解し、いつものパターンに縺れ込まれることに盛大な溜息を吐いた葛西の耳には真田のその台詞は半分も届いていなかった。 
「夜は、まだ、これからだ」
 早く終わってくれ。
 そう切実に願うが時間の速度は変わらない。体感速度はそんな希望とは裏腹に遅くなるばかり。
「――せっかくの時間を楽しみましょう」 
 諦めの境地に片足を踏み入れかけていた葛西の疲れきった顔に手を伸ばし、真田は気にも留めずそのまま唇を寄せる。
 自分の家に帰ってもなお、心休まる時間に恵まれない。
 憐れなるかなシンデレラ。
 ガラスの靴がもたらすものは、幸福ばかりとは限らない。
 事実は小説より奇なり。
 物語のように幸福は運ばれてこないもの。
 誰かにとっての至福の時間は今日も、誰かの犠牲の上に成り立っている。

                                            ――THE END――


★アトガキと言う名の詫状★

 昨日参戦しためいさんのところのチャットで脱線して真葛でシンデレラ構想が浮上しまして。
 らずさんからPUSHいただいたので書いてみました。
 いかがでしょうらずさん。お気に召していただけたなら是非もらってやって下さい。

 タイトルが無駄に長いです。
 アークでも、道端に落ちてくる靴とか拾ってきちゃったりしたら面白いのにと思っての冒頭。
 というか日記で真葛書いちゃう真壁も真壁ですよね……。
 反転したので許して下さい。

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