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真壁華夜がその日・その時感じたことや考えたことの整理或いは備忘録的に使われることもあれば萌えメモとして使われることもあるし、日常の愚痴をこぼしていることもあるかと思います。基本的に偏屈な管理人sが綴っているのでその辺を許容できる人向け。反感買いそうなものは裏日記に書くようにしています。
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2007/05/23 (Wed) 13:00:00
 いきなり真葛もどーかと思って下げにきた。
 ってか草稿(メイン)の後の呟きがブラックだ…ってか今日暑いよ熊谷最高気温30度っナニ……。




 その夢も思い出になるのだろうか。
 穏やかな寝顔を見下ろして、ゆっくり髪を梳いてやりながら考える。
 夢を渡るように、非現実的な現を彷徨う自分は夢とともに消えてしまえそうな気がするけれど。
「稔は…優しいからなぁ」
 夢でも大切にしてくれそうな気がした。
 過去に、思い出というカテゴリを設けて大切にできるのは多分優しさのひとつのカタチなんだろうと思う。
「俺には真似できないやね」
 未来から脱皮した時間。
 それが降り積もったものが過去だ。
 だから――過去は未来の残骸みたいなもの。思い出もその一部。
「それでも、いつか見つかったりするのかな」
 遠い未来の時間の中に、そうでない時間が埋もれていたりするんだろうか。
 もしそうなら――それは甘い痛みを伴うもののような気がしないわけでもない。
「まだ慣れないなぁ…俺は。稔のいる、この…温かい時間に」
 ひどく不似合いなような気がしてしまう。
 それでも、稔の優しさが愛しく手放せない。
「狡いなぁ、俺も」
 額にそっとキスを落として部屋を去った。
 静かに閉まるドアの音はまるで決別の合図のよう。
 このままいなくなる日をいつか自分は作ってしまいそうな気もするけど。
 そのときは――稔が夢から醒める日だ。
 だからいつか、夢から醒めたなら。
 その日は――稔がもっているありったけの悪夢を盗み出して、シアワセだけ残して去っていこう。

 また明日も君の夢の中で。
 せめて、いつか残る夢の中には良い夢だけを。


 ……なんちゃって?




 怪盗シリーズの書き下ろし新刊絡みのようでありそうでないようであり。
 伏線と言えるような言えないような。

 このシリーズの久保ちゃんは、通常の5割増キザで2割増くらい臆病だといい。
 夢の現の境界線――非現実的な存在であり続けることに理由も持ち合わせているけれど夢のように消えたがっている節もある難しい人でもある。

 稔との時間を愛しく思いながら、永遠なんて信じてないし終わらないものも信じてない。壊れる前に綺麗な思い出だけ残して消えてしまう方がいい――なんて刹那的な思考もしていたら萌える(萌えないか……)。


 

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2007/05/23 (Wed) 02:11:04
※真葛注意(あれだけ書いててまだ書き足りんのか……)




「やっと来やがったな」
 吸いかけの煙草を足許に捨てて、八つ当たるようにその火を踏み消した。
「珍しいですね。貴方の方から現れるとは」
「御託はいい」
「――何か、用でも?」
「なきゃわざわざ来るか」
「なるほど」
 用件も彼の機嫌も意に介さずに受け流す。
 葛西は彼との距離を詰めるとおもむろに胸倉を掴んで恫喝するように尋ねた。
「誠人に何しやがった」
 少しだけ、驚きが真田の顔に出る。
「貴方は、知らなくていいことですよ」
「はぐらかすんじゃねぇ」
「彼の、内側の問題だ。私に八つ当たるのは見当違いだよ」
「何だと?」
「貴方にだって責任がないとは言えないのじゃないかね?」
 放したまえ。
 短く告げてやんわりと腕を解く。
 ネクタイを緩めながら、彼は自分の煙草に火を点けゆっくりと語り出した。
 甘い香りが漂い出す。
 それが、葛西の神経を逆撫でた。
「彼は、自分で思っていた以上に必死だったようだな。そして――夢を見せられていると何処かで自覚しながら目を瞑り続けていた」
「…………」
「無から有は生まれない。例え夢でも見るには代償が要る」
「だから何だ」
「彼は――無自覚なままその対価を払い過ぎてしまったようだな」
 あの惨状は、ならば気付けずに止められなかった自分にも責任があると言うことか。
「そうじゃない」
 しかし、見透かしたように否定される。
「夢は、ずっと見続けていられるものじゃない。いつか醒めるものなんですよ」
「解るように言え」
「彼は、夢を見続けていられない自分に気付いてしまった。ただ――それだけのことだ」
 だから。
「貴方が気に病むことではない。ただ私を恨むことで貴方が自分を見失わずに済むなら好きにしたまえ。貴方まで自分を見失ったら彼ももつまい」
 知ったような科白がいちいち気に障る。
 なのに。
「前に、言いませんでしたか?」
 伸ばされた手が顎を捉えた。
「貴方のそういうところ、私は…嫌いじゃないですよ」
 奪われた唇。
 止められた思考回路。
「早く帰りたまえ。貴方は今ここにいるべきじゃない」
 耳元に甘い囁き。
 鼻先を掠めるバニラ・フレーバ。
 遠ざかる足音。
 取り残された自分。
 遣り場のないものをどうにかしようとして塀を思い切り殴りつけた。
 指先の痛みが苛立ちを鎮める。忌々しさを無理矢理押さえ込む。
「馬鹿野郎……」
 誰にでもなく吐き捨てた。
 腹の底から込み上げてくるこの感情が今まで気付きもしなかった自分への戒めなのかと考える。
 それはひどく苦々しく。
 喉の奥をひりひりと焼くのだった。



 to be continued......


 

 ――のわけはなく。
 真久保の第二部の番外編みたいなもの。書きたいのはこんな会話ですよということで。マジで真葛です(そんなばかな)。

 真葛原稿中です。3本目です。
 でも今日はもう眠いので寝ます。3時までに寝る習慣をつけたいと思うこの頃です。
 土曜日休みならオフ会もしやすいのではと企み出したりしています。
 だれか…特に久しくお会い出来ていない方とか。
 土曜日空いているので――なんてお誘いうぇるかむです。


 あ゛ー…おのれ、今年は仕事な分当日余計なこと考えなくて済むかと思いつつ。
 情宣やらでしきりら口にしなきゃならんその日付が忌々しくって忌々しくって仕方ねぇ。
 やはり今年も忌々しい日であることに変わりなく。
 こうふつふつとさ…ブラックな状態に陥りそうで嫌なんですよ。ほんと煙草に手を出していないのはいいがカフェイン中毒症状が出るまで紅茶やらコーヒーやら飲み続けるからマズイよねほんと。
 

 さっさと風呂入って寝よう。
 あ゛ー…忌々しいったらねぇ。
 

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2007/01/17 (Wed) 03:14:10
 つまりかきすて。
 書き捨てにはしませんけどね。ストックです。衝動に勝てないときの必殺技。
 Let'z 榎京。『鉄鼠の檻』終盤。明慧寺から仙石楼に戻ってきて。
 タイトルは原作に倣って【××の×】型にしたいのですがなかなか浮かばぬものですな。
 今回のはまぁ仮ですが苦しいかな。





 山の奥に結界まで作って築かれた小さな箱庭。
 その結界が破られたら――中にあった世界を壊したらどうなるのか――想定していなかったわけではないけれど。
 自分の未熟さを思い知らせるように。
 凍えた時に刻まれた執念を見せ付けるように。
 古寺は瞬く間に炎の熱に抱かれ、ずっと守られてきた結界の中で朽ちて消えた。

【温もりの誘惑】 

 悪路を炎に追い立てられるようにして戻ってきて、探偵は関口を彼の部屋に運び込むと雪に濡れた服を着替えるために自分の部屋に引き返した。
 そして、ふと、先に部屋に戻っているはずの拝み屋の気配が隣室に全くないことに気付く。
 道中一言も口を利かず、仙石楼に着いてからもなお無言のまま、この上なく不機嫌な凶相で黒衣の男は誰とも目を合わせずに二階の部屋へ早々に引っ込んだはずなのだが。
 誰よりも遅く眠りに就き誰よりも先に目を覚ます。まるで寝顔を見られることを避けるかのような彼が眠っているということはないだろう。しかしそれならば気配あってもよさそうなものである。
 気紛れと云えば気紛れだが、少し気に掛かっていたことも否定できない。
 廊下に出るとそこには冷たい空気が充満していた。
 事件の苦い後味と重苦しさが冷たさと混ざり合って建物全体を支配しているようで探偵の不快感を煽る。
 出て行った気配はしなかった。
 だから、恐らく中にいるのだろうけれど。
「――…這入るぞ」 
 二度だけ控えめにノックしてドアを開けた。
 暗い。
 月明かりも射さない部屋を埋め尽くす暗闇を、開かれたドアから入り込む廊下の明かりが二分する。
 気配はなかった。
 けれど、闇よりも濃い漆黒が窓辺に佇んでいるのが見えた。
 炎に包まれる寺。
 その中に消えた緋色の振袖を着た少女。
 暗い所為で、常人には見えないものがよく見える。
「いるなら明かりくらい点けろ。真っ暗じゃないか」 
 聞いているのかいないのか――それとも、聞こえていないのか。
 無反応な古書肆に構わず榎木津は無遠慮に部屋の中に這入り明かりを点けた。
 そこで初めて気付いたように古書肆は口を開く。
「何の用です?」
 振り返りもしない。
 しかし、構わず榎木津は歩み寄る。
「着替えもしないでずっとそこに立ってたのか? そんなことしてたら馬鹿だって風邪をひく」
「あんたには関係ないよ」
 雪に濡れたままの憑物落しの装束が寒々しい。
 近づくと、拝み屋の左手を伝う渇ききった緋色が目に付いた。
 床に、一滴の血痕が染みを作っている。
「怒っているのか?」
「何をだい」
「尋いてるのは僕だ」
「質問の意味が解らなきゃ答えようがないよ」
「煙に巻いて誤魔化すつもりか?」
「誤魔化されてくれるんですか?」
 期待していない。
 口振りが言外にそう語っていた。
 痛々しいと言うのとは違う。
 自分が感じているものは、背徳さに少し似ている気がする。
「僕は謝らないぞ」
「知ってるよ」
 返ってくる言葉はどれもどこか虚ろだった。
 機械的に選ばれて音になっている。それだけの――魂のない言の葉。
「――…結局」
 暫くの沈黙の後、独り言のように陰陽師は呟いた。
「結局、僕はまた殺めることでしか幕引きができなかった」
 そうして、彼は吐露しようとしない自分の感情をその手の中に握り締める。
「まったく、何でこう僕の周りは馬鹿ばっかりなんだ」
 毒づきながら探偵は手を伸ばして無理矢理止めた。
 冷たい。
 指先まで冷え切っている。
 これでは感覚もほとんどないのではないだろうか。もしかしたら自分が現れる前にも同じようにして手のひらに傷を作っていたことにも気付いていないのかもしれない。
 その手を引いて無理矢理自分の方を振り返らせる。
 古書肆は俯いたまま、目を、合わせようともしない。
 構わずにそのままもう片方の腕を伸ばし、頭を抱えるようにして強引に自分の肩口に埋めさせた。
「馬鹿だ馬鹿。大馬鹿だ」
 探偵の言葉は容赦がない。
 けれど、不思議と冷たいとは感じなかった。
「呆れるほど手がかかるじゃないか」
 憮然として口にされた言葉の割に仕草は優しい。
 冷えきった体に染み入る体温は卑怯なくらいだ。
 喉を焼くものを堪えるように中禅寺は沈黙を選ぶ。温もりの誘惑に負けそうな自分を無理矢理抑え込む。
 けれどそんな中禅寺を宥めるように榎木津は彼の頭を少し乱暴に二回叩いた。
「子供じゃあないよ」
 苦笑混じりの声が少し掠れている。
「泣きたいなら泣けばいい。少しくらいなら付き合ってやらないこともない」
「遠慮するよ。そんな高い貸しは作りたくないからね」
 でも――…。
 言葉を濁す。
 一瞬躊躇って、けれど衝動には勝てなくて。温もりの誘惑に抗えなくて。
 背中に手を回す。
 縋るように、抱き付く。
 体温はまるで全てを許すように優しい。あまりにも甘美な幻想を見せる。
 意外な反応に目を見開いた榎木津の顔は中禅寺には見えない。
「少しの、間だけでいい」
 今は、縋るものが欲しい。
 自分の内側を立て直す間だけ、こうして――支えていてくれる存在が。
「不器用過ぎなんだ、お前は」
 それを許すように、自分の肩に埋められたままの中禅寺の頭に頬を寄せた。
「頑なにもほどがあるぞ」 
「あんたほどじゃないよ」
 飾らない言葉に結局暴かれる。
 偽りのない体温が癒す。
 温もりの誘惑に手を引かれるまま、あともう少しだけこのまま夜をやり過ごしてしまおうと目を閉じた。


――THE END――


★アトガキと言う名の詫状★

 あ…あれ?! 仮脱稿しちゃった……。
 本館の小説を書いている途中で衝動に任せて書きたいところだけ書き逃げする予定だったのがつい夢中になって最後まで書いてしまった。
『鉄鼠の檻』もなかなか美味しいですね。
 ウチのは榎京と言うよりはむしろ榎木津→←京極なカンジの、プラトニックなようなメンタルなような――要するにキス止まりでさえもないようなBL風味の関係な二人が基本です。
 でも一線を超える日はあると思いますよ。
 私的に『塗仏の宴 宴の始末』のなんですが。

 それはまたそのうち。
 一応仮脱稿なので草稿扱いです。サイト下ろしする際には、結構加筆修正されるんじゃないかと思われます。
 あー…それにしても楽しかったvv
 
  
  

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2007/01/14 (Sun) 17:09:28

 時間の流れは一定のはずなのに、その瞬間は突然失速したかのように流れていった。
 その場にいた全員が、凍る。
 肉を刺す鈍い音が聞こえたような気がした。
 小さく、京極堂の呻く声が耳を打つ。
 男は、念を入れてもう一度ナイフを深々と漆黒の着流し越しに突き立てた。
 咳き込む声。
 口からこぼれる血の飛沫。
 誰も動けない。
 その男だけ、ナイフを残しこの場を去ろうと走り出す。
 黒い影が、ゆっくりと――殊更ゆっくりと、揺らぐ。
 脈が早くなるのを自覚すると、時間は反対に鈍鈍と溶け出した。
「きょー…ごく?」
 それは、滅多なことでは動じない探偵までその場に縛るに十分な演出。
 倒れる様を、抱き止めるとか支えるとかそういった正常な判断の一切をさせず傍観させた。
 床を、赤黒く血が染めていく。
 逃げ出した男の後を追ったのは探偵だった。
 それをきっかけにして、一番近くにいた木場が中禅寺を慌てて抱き起こす。
「おい! しっかりしろ!! 京極!!」
 頬を二度ほど手の甲で叩けば黒衣の陰陽師は意識を取り戻しゆっくりと目を開いた。
「――…め、ろ」
「何だ?」
「榎さんを、止めろ……」
「馬鹿! 人の心配してる場合じゃねぇだろうが」
「旦那…多分、あんたじゃなきゃ無理だ」
「大丈夫だ。あいつなら心配要らねぇ」
「そうじゃない」
「何だと?」
「そんな、ことじゃ…ない」
 切れ切れに紡がれる吐息混じりの言葉は別の何かを懸念していることを告げる。
「止めないと――多分」
 歯止めが利くような状態じゃない。
「加減は知ってるだろ」
「知ってるのと…できるか、どうかは――別だ」
「ったく、どいつもこいつも世話が焼ける。――おい」
 近くにいた刑事に中禅寺を預け、木場は幼馴染みの後を追いかけた。

to be continued......




 とりあえずこれだけ。
 この次は病院で目を覚ましたシーンから始まります。そして病院を抜け出す京極。何処ぞで膠着時様態になってる中に現れるといい。
 
 いつかどこかで出てくる展開の一部。衝動に任せて草稿を綴ってみる。
 草稿を垂れ流すために草稿カテゴリ作っちゃいました(笑)

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