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真壁華夜がその日・その時感じたことや考えたことの整理或いは備忘録的に使われることもあれば萌えメモとして使われることもあるし、日常の愚痴をこぼしていることもあるかと思います。基本的に偏屈な管理人sが綴っているのでその辺を許容できる人向け。反感買いそうなものは裏日記に書くようにしています。
2010/07/31 (Sat)
00:52:12
●ケーキを作っています。チーズケーキ2種。
ひとつはレアチーズ(種は完成。タルトの焼き待ち)で、ひとつはベイクドチョコレートチーズケーキ(焼き中。これが終わらんとレアチーズ用のタルト台が焼けない)。
●今日はバイトのセンセに冗談半分? に「お弁当の作り置きしないで残ったおかずは差し入れて下さいよそんで毎日違うの作るってカンジでw」と云われたので、作り沖を少し多目に作って余剰分を差し入れにと持って行ったんだけど、生憎間が悪く食べてもらえそうになかったので軽食忘れて腹へったと連呼していた生徒に分け与えてしまった。好評でした\(^o^)/
おかずだけでしたが完食してもらえるのは嬉しいですね。
それにしても鶏つくね自信作だったのになー。
ひとつはレアチーズ(種は完成。タルトの焼き待ち)で、ひとつはベイクドチョコレートチーズケーキ(焼き中。これが終わらんとレアチーズ用のタルト台が焼けない)。
●今日はバイトのセンセに冗談半分? に「お弁当の作り置きしないで残ったおかずは差し入れて下さいよそんで毎日違うの作るってカンジでw」と云われたので、作り沖を少し多目に作って余剰分を差し入れにと持って行ったんだけど、生憎間が悪く食べてもらえそうになかったので軽食忘れて腹へったと連呼していた生徒に分け与えてしまった。好評でした\(^o^)/
おかずだけでしたが完食してもらえるのは嬉しいですね。
それにしても鶏つくね自信作だったのになー。
2010/07/30 (Fri)
00:22:46
●砂駕さんから伝言↓
ピクシブに漫画一作投下してきたよ!
仕事中のネタらしい。
カナダと日本のどっちって質問は…うん、慥かにね。
地理的にもサイズ的にも(もち万一それがヘタ的な意味を持っていたとしても)、キャラ的にもかぶらんだろう…っていう。
なぜアメリカとカナダ(隣同士でサイズも同じくらいだし)とか日本とイギリス(島国的な意味で)とか無理のない選択肢にならなかったのか…ううん解せぬ!
●明日明後日と仕事行ったら日曜日!
日曜日はお休み!!
しかし二日分のお弁当のおかずをこれから作らねばなるまいよ。
・いんげんとベーコンでバター醤油炒め
・切り干し大根のごま味噌マヨネーズ和え
・ごぼう炒めきんぴら風
・マッシュポテトかポテトサラダ
・茄子とわかめの甘酢和え
・鶏つくね
・つくねのたれ
このくらいあれば…お弁当2個×2日分くらい足りるだろう。多分。
ああっ、そうだ残ったごはんをチャーハンか何かにしようと思ってたんだ!
●日々拍手ありがとうございます!
ブログにも拍手ありがとうございます(^^*)
コメントありがたく拝見しております。
今日は久々小説なぞ更新してみましたのでよろしければどうぞ。先日投下した青益の書きかけにもほどがある書きかけの、完成版です。
ピクシブに漫画一作投下してきたよ!
仕事中のネタらしい。
カナダと日本のどっちって質問は…うん、慥かにね。
地理的にもサイズ的にも(もち万一それがヘタ的な意味を持っていたとしても)、キャラ的にもかぶらんだろう…っていう。
なぜアメリカとカナダ(隣同士でサイズも同じくらいだし)とか日本とイギリス(島国的な意味で)とか無理のない選択肢にならなかったのか…ううん解せぬ!
●明日明後日と仕事行ったら日曜日!
日曜日はお休み!!
しかし二日分のお弁当のおかずをこれから作らねばなるまいよ。
・いんげんとベーコンでバター醤油炒め
・切り干し大根のごま味噌マヨネーズ和え
・ごぼう炒めきんぴら風
・マッシュポテトかポテトサラダ
・茄子とわかめの甘酢和え
・鶏つくね
・つくねのたれ
このくらいあれば…お弁当2個×2日分くらい足りるだろう。多分。
ああっ、そうだ残ったごはんをチャーハンか何かにしようと思ってたんだ!
●日々拍手ありがとうございます!
ブログにも拍手ありがとうございます(^^*)
コメントありがたく拝見しております。
今日は久々小説なぞ更新してみましたのでよろしければどうぞ。先日投下した青益の書きかけにもほどがある書きかけの、完成版です。
2010/07/29 (Thu)
17:07:12
●小説も投稿できる…だと?
試しにお蔵入りしっぱなしのシロモノ(とは云いつつも全部養子に出しているのですが)をupしてみたら…え゛、これはちょっと……。
うん。
文字サイズ指定できない(選べない)のは字書きとしてはどうにも…耐えられない。文字でかすぎてこれはちょっと自分で見てて憂鬱になるorz
ので下げてしまいました。
きっとそのうちその辺の機能が充実してくると思うんだよなー……。
そしたらなんか改めてサイトとか作らなくても全部しぷにおっことしてくればいいんじゃね?
みたいな。
いや文字数制限あるからなんとも云いがたいが……。
これなら普通に文字流し込んだ画像を漫画機能でupした方がいいなぁ(--;)
残念!
そんなこんなで小説機能はちょい見送り。
文字サイズが選択できるようになったりしたらリトライしたいところです、はい。
●なのでってわけでもないですが、普通にただのイラストを砂駕さんが投下してました。
●雨の所為で頭痛がっ(p_<)
う゛ー…最近ずっとこんな具合で頭痛に付きまとわれている。
試しにお蔵入りしっぱなしのシロモノ(とは云いつつも全部養子に出しているのですが)をupしてみたら…え゛、これはちょっと……。
うん。
文字サイズ指定できない(選べない)のは字書きとしてはどうにも…耐えられない。文字でかすぎてこれはちょっと自分で見てて憂鬱になるorz
ので下げてしまいました。
きっとそのうちその辺の機能が充実してくると思うんだよなー……。
そしたらなんか改めてサイトとか作らなくても全部しぷにおっことしてくればいいんじゃね?
みたいな。
いや文字数制限あるからなんとも云いがたいが……。
これなら普通に文字流し込んだ画像を漫画機能でupした方がいいなぁ(--;)
残念!
そんなこんなで小説機能はちょい見送り。
文字サイズが選択できるようになったりしたらリトライしたいところです、はい。
●なのでってわけでもないですが、普通にただのイラストを砂駕さんが投下してました。
●雨の所為で頭痛がっ(p_<)
う゛ー…最近ずっとこんな具合で頭痛に付きまとわれている。
2010/07/29 (Thu)
13:46:10
●若干…小説も不調、なんだろうか。うーん解らん。
昨日夜中に書き上げてとりあえず草稿としてupしていたものは下げました。その代わりに微修正を加えたものをサイトにupしています。
真壁が小説書く時は、小説書いてるっていうより頭の中で展開されるキャラのやりとりを記録している、っていう感覚が近いんですが。
青木さまを小説中であんまり喋らせることがなかったのでね青木さまの口調に梃子摺りました。語尾とかがよく解らんのですよ。
自分の中で、青木さまは益田に対してはちょっと上から目線で話せばいいよっていう希望があるのでその辺を織り交ぜつつなんですが。
益田は…益田はもうなんというかこいつの生きることに対する不器用さを誰か何とかしてあげてちょっと!!!!!!!
って、思いながら書いてました。
早く鳥ちゃんとくっつけばいいのに…そうしたら益田シアワセになれるのに……!
っていうジレンマみたいなものと戦うのが真壁の鳥益。
益田はそれが解ってるけど榎さんへの想いを諦めきれないからツライ。
時々パンクしそうになってヤケを起こしたような行動に出てしまって自己嫌悪――を繰り返している。
鳥ちゃんが一番人生楽しんでると思います。京極の三馬鹿の中では。
生きるのが上手っていうか…若干、割り切れ過ぎだろう面倒見良過ぎだろうとツッコミ入れたくなる行動なんかはあると思うんですが、そういうところ割と健気で引きずらないのが鳥ちゃんの強さじゃないかなと(勝手に)思っていたりする。
そんなことをつらつら考えながら書き綴った一品は、ブログのログを検索したら…な、ちょ…昨年、だと……?
キリ番・50,000をGetして下さった方からのキリリクでございました。ありがとうございました。
●買う必要ないくらい持ってるんですが、クリアファイルをですね…つい、買ってしまったのですよ。密林で。300円/枚なら市販品のグッズとしては良心的な価格じゃないのさと思って…つい。
国旗柄のものをですね。
まぁ、2セットほどですね。
先に届いたのはルートとフェリとギルと親分。
後から届く予定なのが、フラ兄とアーサと(この組み合わせ、業者に他意がないのは解り切っていてもフラ兄は悪友トリオではなくアーサを選んだのね…と考え萌え萌えしてしまえるのがね、うん)アルと菊。
ロディがいないのが悲しい(--;)
なのでロディは別のモノを頼んできた。
ヴルストルテいいと思うんだけどな…ってか公式に見えるんだけどなかなか見つからぬ。
●昨日の英語の授業でテキストにひどい例文があって。
これはネタにせねばなるまいと思い。
今日はその作業をしようと考えています。
最近、縦長のコマ漫画ならsaiさまでネームからペン入れまで出来るようになった。
昨日夜中に書き上げてとりあえず草稿としてupしていたものは下げました。その代わりに微修正を加えたものをサイトにupしています。
真壁が小説書く時は、小説書いてるっていうより頭の中で展開されるキャラのやりとりを記録している、っていう感覚が近いんですが。
青木さまを小説中であんまり喋らせることがなかったのでね青木さまの口調に梃子摺りました。語尾とかがよく解らんのですよ。
自分の中で、青木さまは益田に対してはちょっと上から目線で話せばいいよっていう希望があるのでその辺を織り交ぜつつなんですが。
益田は…益田はもうなんというかこいつの生きることに対する不器用さを誰か何とかしてあげてちょっと!!!!!!!
って、思いながら書いてました。
早く鳥ちゃんとくっつけばいいのに…そうしたら益田シアワセになれるのに……!
っていうジレンマみたいなものと戦うのが真壁の鳥益。
益田はそれが解ってるけど榎さんへの想いを諦めきれないからツライ。
時々パンクしそうになってヤケを起こしたような行動に出てしまって自己嫌悪――を繰り返している。
鳥ちゃんが一番人生楽しんでると思います。京極の三馬鹿の中では。
生きるのが上手っていうか…若干、割り切れ過ぎだろう面倒見良過ぎだろうとツッコミ入れたくなる行動なんかはあると思うんですが、そういうところ割と健気で引きずらないのが鳥ちゃんの強さじゃないかなと(勝手に)思っていたりする。
そんなことをつらつら考えながら書き綴った一品は、ブログのログを検索したら…な、ちょ…昨年、だと……?
キリ番・50,000をGetして下さった方からのキリリクでございました。ありがとうございました。
●買う必要ないくらい持ってるんですが、クリアファイルをですね…つい、買ってしまったのですよ。密林で。300円/枚なら市販品のグッズとしては良心的な価格じゃないのさと思って…つい。
国旗柄のものをですね。
まぁ、2セットほどですね。
先に届いたのはルートとフェリとギルと親分。
後から届く予定なのが、フラ兄とアーサと(この組み合わせ、業者に他意がないのは解り切っていてもフラ兄は悪友トリオではなくアーサを選んだのね…と考え萌え萌えしてしまえるのがね、うん)アルと菊。
ロディがいないのが悲しい(--;)
なのでロディは別のモノを頼んできた。
ヴルストルテいいと思うんだけどな…ってか公式に見えるんだけどなかなか見つからぬ。
●昨日の英語の授業でテキストにひどい例文があって。
これはネタにせねばなるまいと思い。
今日はその作業をしようと考えています。
最近、縦長のコマ漫画ならsaiさまでネームからペン入れまで出来るようになった。
2010/05/29 (Sat)
00:49:54
「――…ない」
冷や汗が背中を伝い落ちる。
部屋中を探してなお発見出来ない遺失物の存在に、堂島の表情は少し蒼くなった。
不味い。
この事態は非常に不味い。
もう一度、探すために散らかした部屋を片付けながら探してみるが矢張り何処にもなかった。
「真逆、留守中訪れた部下に見付からぬよう持ち出した際に何処かで落としでもしたか……?」
口にすると愈愈寒くなってきた。
もしあの男に発見されでもしたら、その後どんな報復に遭うか感がるのも恐ろしい。
「まだ間に合うかも知れん」
何しろ此処は武蔵野の森の奥深く。
帝国陸軍が秘密裏に築いた――第十二特別研究所。
其の場所を知る存在も極僅かなら、訪れる者は更に少ない。万一道中で落としたとしても、気付かれずに放置されている可能性は十分ある。
慌てて部屋を飛び出すと、此処に向かっていた人物と衝突しそうになった。
「気を付けろ!」
怒鳴りつけるとしかし、
「すみません、間が悪かったようで」
と、怯んだ様子もなく落ち着いた声が申し訳なさそうに詫びを口にした。
「ん? 何だ、お前か美馬坂」
この研究所の所長として研究に勤しむ学者然とした男は滅多なことでは表情を変えない。
あの遺失物を拾得したのがこの男なら、何食わぬ顔で保管しているだろうと思い至ると少し焦りが鎮まった。
「美馬坂」
「何か?」
「う、上から照会があったのだが……」
防衛線を張って探りを入れる。
若し万一中身を見られていたとして、持ち主が自分だとバレるのは例え相手がこの男でも不味い。この男は何事もにも頓着しないが故に、最も知られてはならない相手に訪ねられたらあっさり口を割ることが予想される。悪意なくされる好意ほど、発覚した時のダメージは計り知れないものだ。
「遺失物の拾得情報はないか?」
「遺失物…ですか? 所内では見掛けていませんが――何か、探し物ですか?」
「いや、確認だ。無いなら良い」
「そうですか」
届いていないということか。
或いは――気付かれていないだけか。
「私に用か?」
「いえ、お急ぎなら後で結構です」
「すまんな」
慌てた様子で研究所後にする。
何時も通る道を、彼方此方に注意深く視線を遣りながら引き返した。
しかし、何も見つかりは出来ない。
引き返す道中も同じように探し回ったが塵芥一つ落ちていなかった。
奇妙しい。
ならば一体何処にあるというのだ。
研究所に戻ると、今このタイミングで遭遇するには危険過ぎる人物と鉢合わせた。
露骨に嫌そうな顔をされ、それでも律儀に「お久し振りです」と棒読みの挨拶を寄越してくる。
「何か、不都合でも起きましたか?」
「な…何故そう思うのだ」
「落ち着きの無い視線、汗をかくほど何かを探し回った様子を見れば、僕がどんなに彼方に無関心でも平静ではないことくらいは判ります」
相変わらず、この男の物云いには遠慮というものが無い。
「差し詰め重要書類の類でも紛失なさって探し回ってきた――というところですか?」
カマを掛けられているのではあるまいな。
そう思わせるほど核心に迫る発言に内心ドキッとする。
「いや……」
待てよ。
この男の性格から、無頓着であるが故に遺失物も見かけたまま放置している可能性があるのではないかと堂島は考える。もしくは、遺失物に気付いて拾得しても、興味さえ示さずそのまま何処かに保管しているという可能性もあるかもしれない。
「中禅寺、念の為尋くが――」
「何か?」
「この近辺で帳面の拾い物をしなかったか? 或いはしたという話を聞いた覚えはないか?」
「いいえ、何も。奇妙しなことをお尋ねになりますね」
「そうか…なら良い」
「それでは」
不機嫌そうに踵を返す後姿を暫く呆けたように眺め遣って、もう一度この建物の周辺を探す必要があるかと建物を出る。
ぐるりと外周を歩き回り、裏手の焼却炉にたどり着く。
「――…ん?」
其処で、堂島が見たものは。
「これは……」
表情が凍る。
煙突から吹き上げられた燃え滓の一部。
見覚えのある小豆色の――紙切れ。
端は黒く焦げている。
既に、手遅れだったらしい。
恐らく手を下したのであろう相手に、真相を慥かめることは性質上――出来ない。
中を見られたのか如何かだけでも知りたいところではあったが、それも出来る類の代物ではない。
途方に暮れた堂島は、暫くそのまま焼却炉の前で固まっていた。
日の短くなった秋空を過ぎる烏が一羽、追い討ちを掛けるように「阿呆」と二回繰り返し――鳴いた。
(了)
備考>昨年のスパークでの無配本。直前に開催されたオンリの無配本の続き。ペーパのオマケです。スパーク…真逆京極一人きりだと思いませんでしたorz
冷や汗が背中を伝い落ちる。
部屋中を探してなお発見出来ない遺失物の存在に、堂島の表情は少し蒼くなった。
不味い。
この事態は非常に不味い。
もう一度、探すために散らかした部屋を片付けながら探してみるが矢張り何処にもなかった。
「真逆、留守中訪れた部下に見付からぬよう持ち出した際に何処かで落としでもしたか……?」
口にすると愈愈寒くなってきた。
もしあの男に発見されでもしたら、その後どんな報復に遭うか感がるのも恐ろしい。
「まだ間に合うかも知れん」
何しろ此処は武蔵野の森の奥深く。
帝国陸軍が秘密裏に築いた――第十二特別研究所。
其の場所を知る存在も極僅かなら、訪れる者は更に少ない。万一道中で落としたとしても、気付かれずに放置されている可能性は十分ある。
慌てて部屋を飛び出すと、此処に向かっていた人物と衝突しそうになった。
「気を付けろ!」
怒鳴りつけるとしかし、
「すみません、間が悪かったようで」
と、怯んだ様子もなく落ち着いた声が申し訳なさそうに詫びを口にした。
「ん? 何だ、お前か美馬坂」
この研究所の所長として研究に勤しむ学者然とした男は滅多なことでは表情を変えない。
あの遺失物を拾得したのがこの男なら、何食わぬ顔で保管しているだろうと思い至ると少し焦りが鎮まった。
「美馬坂」
「何か?」
「う、上から照会があったのだが……」
防衛線を張って探りを入れる。
若し万一中身を見られていたとして、持ち主が自分だとバレるのは例え相手がこの男でも不味い。この男は何事もにも頓着しないが故に、最も知られてはならない相手に訪ねられたらあっさり口を割ることが予想される。悪意なくされる好意ほど、発覚した時のダメージは計り知れないものだ。
「遺失物の拾得情報はないか?」
「遺失物…ですか? 所内では見掛けていませんが――何か、探し物ですか?」
「いや、確認だ。無いなら良い」
「そうですか」
届いていないということか。
或いは――気付かれていないだけか。
「私に用か?」
「いえ、お急ぎなら後で結構です」
「すまんな」
慌てた様子で研究所後にする。
何時も通る道を、彼方此方に注意深く視線を遣りながら引き返した。
しかし、何も見つかりは出来ない。
引き返す道中も同じように探し回ったが塵芥一つ落ちていなかった。
奇妙しい。
ならば一体何処にあるというのだ。
研究所に戻ると、今このタイミングで遭遇するには危険過ぎる人物と鉢合わせた。
露骨に嫌そうな顔をされ、それでも律儀に「お久し振りです」と棒読みの挨拶を寄越してくる。
「何か、不都合でも起きましたか?」
「な…何故そう思うのだ」
「落ち着きの無い視線、汗をかくほど何かを探し回った様子を見れば、僕がどんなに彼方に無関心でも平静ではないことくらいは判ります」
相変わらず、この男の物云いには遠慮というものが無い。
「差し詰め重要書類の類でも紛失なさって探し回ってきた――というところですか?」
カマを掛けられているのではあるまいな。
そう思わせるほど核心に迫る発言に内心ドキッとする。
「いや……」
待てよ。
この男の性格から、無頓着であるが故に遺失物も見かけたまま放置している可能性があるのではないかと堂島は考える。もしくは、遺失物に気付いて拾得しても、興味さえ示さずそのまま何処かに保管しているという可能性もあるかもしれない。
「中禅寺、念の為尋くが――」
「何か?」
「この近辺で帳面の拾い物をしなかったか? 或いはしたという話を聞いた覚えはないか?」
「いいえ、何も。奇妙しなことをお尋ねになりますね」
「そうか…なら良い」
「それでは」
不機嫌そうに踵を返す後姿を暫く呆けたように眺め遣って、もう一度この建物の周辺を探す必要があるかと建物を出る。
ぐるりと外周を歩き回り、裏手の焼却炉にたどり着く。
「――…ん?」
其処で、堂島が見たものは。
「これは……」
表情が凍る。
煙突から吹き上げられた燃え滓の一部。
見覚えのある小豆色の――紙切れ。
端は黒く焦げている。
既に、手遅れだったらしい。
恐らく手を下したのであろう相手に、真相を慥かめることは性質上――出来ない。
中を見られたのか如何かだけでも知りたいところではあったが、それも出来る類の代物ではない。
途方に暮れた堂島は、暫くそのまま焼却炉の前で固まっていた。
日の短くなった秋空を過ぎる烏が一羽、追い討ちを掛けるように「阿呆」と二回繰り返し――鳴いた。
(了)
備考>昨年のスパークでの無配本。直前に開催されたオンリの無配本の続き。ペーパのオマケです。スパーク…真逆京極一人きりだと思いませんでしたorz
2010/05/29 (Sat)
00:47:43
中禅寺の手許を覗き込んでいた郷嶋は、一通り目を通し終えて漸くこれだけを口にした。
「何だ、これは……?」
呆れて物が云えない。
他に表現のしようがなかった。
「極秘が聞いて呆れるな、まったく」
「――下らない」
殺気にも似た空気を立ち上らせて、中禅寺は低く吐き捨てる。その声の冷たさに、一瞬鳥肌が立った。
「おい…中禅寺?」
「最近、此方に来ても部屋に篭っているばかりでそれはそれで邪魔はされないから放っておいたが真逆こんな下らないことに時間を費やしていたなんて日本の未来は明るくないね」
「しかし何だ? これは」
「ただの可燃物だよ」
「…………」
「あんた、ほんとあの人には遠慮がないな」
「する必要が何処にあるというんだい?」
「肩書き辺りにあるんじゃないのか? 中禅寺少尉」
「こんな辺鄙な閉鎖空間で、肩書きも何もあったものじゃないよ」
「まぁ…否定はしないがな」
庇うほどの義理があるわけでもないので郷嶋の言葉も容赦がない。
「あ、おい」
手渡した遺失物を小脇に抱えたまま踵を返す中禅寺を呼び止める。
「如何するんだよ。あんた、何処に行く心算だ」
「焼却炉だが」何か、問題でも?
肩越しに振り返ったその顔は、その言葉の先に「冗談だ」と笑って流すという展開がかなり見込みの低い未来であることを直感させる。
「俺の知ったことじゃあないな」
諦めてその後に従った。
「ベタだけど有り得ない展開ってのもあるもんだな」
「それはあるよ。この世界はね、起こるべきことしか起こらないのさ。この世には――不思議なことなど何もないのだからね」
「慥かにな」
小豆色の煩悩を火で以て浄化せんと、焼却炉へと向かう跫が二人分。
そしてそれから数日の間、堂島大佐が何かを必死に探している姿が十二研の彼方此方で目撃されたというが、探し物の正体を知るものは一人としていないようだった。
(了)
備考>昨年のオンリ(=眩暈坂上2nd)での無配本。このために、ブクロの和紙専門店でA3で50枚2000円近い小豆色の紙を表紙用に買ってきました。自分馬鹿だと思った。だがネタにしてこそ価値がある。
「何だ、これは……?」
呆れて物が云えない。
他に表現のしようがなかった。
「極秘が聞いて呆れるな、まったく」
「――下らない」
殺気にも似た空気を立ち上らせて、中禅寺は低く吐き捨てる。その声の冷たさに、一瞬鳥肌が立った。
「おい…中禅寺?」
「最近、此方に来ても部屋に篭っているばかりでそれはそれで邪魔はされないから放っておいたが真逆こんな下らないことに時間を費やしていたなんて日本の未来は明るくないね」
「しかし何だ? これは」
「ただの可燃物だよ」
「…………」
「あんた、ほんとあの人には遠慮がないな」
「する必要が何処にあるというんだい?」
「肩書き辺りにあるんじゃないのか? 中禅寺少尉」
「こんな辺鄙な閉鎖空間で、肩書きも何もあったものじゃないよ」
「まぁ…否定はしないがな」
庇うほどの義理があるわけでもないので郷嶋の言葉も容赦がない。
「あ、おい」
手渡した遺失物を小脇に抱えたまま踵を返す中禅寺を呼び止める。
「如何するんだよ。あんた、何処に行く心算だ」
「焼却炉だが」何か、問題でも?
肩越しに振り返ったその顔は、その言葉の先に「冗談だ」と笑って流すという展開がかなり見込みの低い未来であることを直感させる。
「俺の知ったことじゃあないな」
諦めてその後に従った。
「ベタだけど有り得ない展開ってのもあるもんだな」
「それはあるよ。この世界はね、起こるべきことしか起こらないのさ。この世には――不思議なことなど何もないのだからね」
「慥かにな」
小豆色の煩悩を火で以て浄化せんと、焼却炉へと向かう跫が二人分。
そしてそれから数日の間、堂島大佐が何かを必死に探している姿が十二研の彼方此方で目撃されたというが、探し物の正体を知るものは一人としていないようだった。
(了)
備考>昨年のオンリ(=眩暈坂上2nd)での無配本。このために、ブクロの和紙専門店でA3で50枚2000円近い小豆色の紙を表紙用に買ってきました。自分馬鹿だと思った。だがネタにしてこそ価値がある。
2010/05/29 (Sat)
00:46:46
伊豆の事件からどれほどの歳月が流れただろうか。
二人の男はまた、対峙し睨み合っている。
「また、私の邪魔をするか? 中禅寺よ」
互いに出方を窺って硬直状態が続いた中、一方が口許に不適な笑みを浮かべて沈黙を破った。
「彼方こそ――一体何時まで僕を振り回すお心算ですか? 大佐」
言葉の応酬。
淡淡と、何時もと変わらない表情に見えて――その実、幾つもの棘を内包したそれは見ている者達に緊張を伝える。
「今度こそ、築地の男も愛想を尽かすのではないか?」
その言葉に、中禅寺の眉が僅かに反応を見せた。
「図星か」
「……彼方に、何の関係が?」
「貴様はもう少し賢い人間だと思っていたが…如何やら、私の買い被り過ぎだったようだな」
一陣の風が、中禅寺の式服をはためかせた。
漆黒の着流し。清明桔梗を染め抜いた、式服。
「如何とでも仰って下さい。私自身、嫌気が差しているのですから」
「ほう…なら放っておけば良い」
「そう、出来たら良かったと――私も、思いますよ」
苦い顔をして吐き捨てる。
緊張を増す空気に、居合わせた者達が固唾を呑んだ。
今回も、中禅寺は最後まで躊躇っていた。
道を、示してもらうべく明石を訪れもしたが、前回同様に介入を否定された。介入するような愚行に出るなら今度こそ縁を切ると脅されもした。
それでも――放っておけずにこうして此処まで来てしまった。
付き纏う過去。
忘れたい時間。
如何して、自分を放っておいてくれないのだろう。
葛藤を、握り潰そうとでもするかのように手に力を込める。
「強がるな。貴様の脆さをこの私が忘れたとでも思っているのか?」
「貴様……!」
「榎さん」
静かな、ひどく静かな声に静止されて男は言葉を飲み込んだ。
「反応してはいけない。それでは、あの男の思う壺です」
解っていた。
あの、伊豆での再会から。
蓋をしていた過去を紐解かれてから、ずっと。
この日までの空白は、だから、覚悟を決めるまでの猶予。
「解らんな」
「……何が、ですか?」
「其処まで解っていながら貴様が私の邪魔をする理由だ」
自重するように、中禅寺は笑みを見せる。
「そんなもの――僕が知りたいくらいですよ」
気に入らない。
ただ、そんな些細なことなのかもしれない。
「彼方には退屈なだけかもしれませんがね、堂島さん」
目を閉じて思い出す。
失くしたのだと思った人。
今は、手の届くところにいる。
「僕はこの、平穏な日常を気に入っているんですよ」
「下らんな」
「彼方の価値観に興味はありません」
「云うようになったではないか」
「強いて理由を挙げるなら――そうですね、彼方が気に入らない。それだけですよ」
「面白い。矢張り、こうなる宿命だったようだな」中禅寺。
勝ち誇ったように哂う男。
「そうですね」
深い溜息。
「彼方を倒さなければ、僕は進めないようですので」
忌忌しいこの因縁を断ち切るべく。
「僕は、僕の平穏のために僕の持てる総ての言葉で彼方の総てを否定します」
「それも良かろう」
余裕を見せ付けるような笑み。
そして始まる言葉による攻防。
聞いている者の価値観を揺るがして、不安を煽り焦燥を煽る。
――…そこへ。
駆け寄る跫。
堂島の側に付いていた男が、揺さぶられた価値観に過剰反応して二人の間に割り込んだ。
「中禅寺!」
その手には、刃物の煌きがあって。
己の――堂島によって刷り込まれた堂島の価値観を――否定し続ける男に向けられた憎悪の行動。
止めるには、榎木津の位置から陰陽師の位置は遠過ぎた。
衝撃。
けれど、それは刃物によるものではない。
突き飛ばされ、地面に衝突したことによるもの。
自分を庇った存在が信じられず中禅寺はただ呆然と目を見開く。
「大…佐……?」
「意外か? しかし、お前は今死ぬべきではない」
「如何して」
「貴様を試したいたがために仕組んでは見たが…使えん男が紛れ込んでいたようだな。これでは、折角の舞台が台無しだ」
堂島を刺した男はその場にへたり込み、自分の行為に自我を失う寸前の様相を呈していた。
「愚か者が」
その男の首に手を伸ばし、堂島は一瞬にして男の気を失わせる。
「中禅寺」
肩越しに振り返ったその顔は、蒼白めいているが不敵でもあった。
「この命、貴様に呉れてやろう」
「……大…佐?」
「証明してみるが良い。貴様の正しさをな」
「大佐!」
意識を失い倒れた男を、憎んでいたはずなのに中禅寺は抱え起こす。
「 」
掠れた声で紡がれた最期の言葉に中禅寺は耳を疑った。
「これからも、私は…彼方が世界で一番嫌いですよ。大佐」
そう紡がれた応えはしかし、堂島の耳に届くことはなかった。
<続>
二人の男はまた、対峙し睨み合っている。
「また、私の邪魔をするか? 中禅寺よ」
互いに出方を窺って硬直状態が続いた中、一方が口許に不適な笑みを浮かべて沈黙を破った。
「彼方こそ――一体何時まで僕を振り回すお心算ですか? 大佐」
言葉の応酬。
淡淡と、何時もと変わらない表情に見えて――その実、幾つもの棘を内包したそれは見ている者達に緊張を伝える。
「今度こそ、築地の男も愛想を尽かすのではないか?」
その言葉に、中禅寺の眉が僅かに反応を見せた。
「図星か」
「……彼方に、何の関係が?」
「貴様はもう少し賢い人間だと思っていたが…如何やら、私の買い被り過ぎだったようだな」
一陣の風が、中禅寺の式服をはためかせた。
漆黒の着流し。清明桔梗を染め抜いた、式服。
「如何とでも仰って下さい。私自身、嫌気が差しているのですから」
「ほう…なら放っておけば良い」
「そう、出来たら良かったと――私も、思いますよ」
苦い顔をして吐き捨てる。
緊張を増す空気に、居合わせた者達が固唾を呑んだ。
今回も、中禅寺は最後まで躊躇っていた。
道を、示してもらうべく明石を訪れもしたが、前回同様に介入を否定された。介入するような愚行に出るなら今度こそ縁を切ると脅されもした。
それでも――放っておけずにこうして此処まで来てしまった。
付き纏う過去。
忘れたい時間。
如何して、自分を放っておいてくれないのだろう。
葛藤を、握り潰そうとでもするかのように手に力を込める。
「強がるな。貴様の脆さをこの私が忘れたとでも思っているのか?」
「貴様……!」
「榎さん」
静かな、ひどく静かな声に静止されて男は言葉を飲み込んだ。
「反応してはいけない。それでは、あの男の思う壺です」
解っていた。
あの、伊豆での再会から。
蓋をしていた過去を紐解かれてから、ずっと。
この日までの空白は、だから、覚悟を決めるまでの猶予。
「解らんな」
「……何が、ですか?」
「其処まで解っていながら貴様が私の邪魔をする理由だ」
自重するように、中禅寺は笑みを見せる。
「そんなもの――僕が知りたいくらいですよ」
気に入らない。
ただ、そんな些細なことなのかもしれない。
「彼方には退屈なだけかもしれませんがね、堂島さん」
目を閉じて思い出す。
失くしたのだと思った人。
今は、手の届くところにいる。
「僕はこの、平穏な日常を気に入っているんですよ」
「下らんな」
「彼方の価値観に興味はありません」
「云うようになったではないか」
「強いて理由を挙げるなら――そうですね、彼方が気に入らない。それだけですよ」
「面白い。矢張り、こうなる宿命だったようだな」中禅寺。
勝ち誇ったように哂う男。
「そうですね」
深い溜息。
「彼方を倒さなければ、僕は進めないようですので」
忌忌しいこの因縁を断ち切るべく。
「僕は、僕の平穏のために僕の持てる総ての言葉で彼方の総てを否定します」
「それも良かろう」
余裕を見せ付けるような笑み。
そして始まる言葉による攻防。
聞いている者の価値観を揺るがして、不安を煽り焦燥を煽る。
――…そこへ。
駆け寄る跫。
堂島の側に付いていた男が、揺さぶられた価値観に過剰反応して二人の間に割り込んだ。
「中禅寺!」
その手には、刃物の煌きがあって。
己の――堂島によって刷り込まれた堂島の価値観を――否定し続ける男に向けられた憎悪の行動。
止めるには、榎木津の位置から陰陽師の位置は遠過ぎた。
衝撃。
けれど、それは刃物によるものではない。
突き飛ばされ、地面に衝突したことによるもの。
自分を庇った存在が信じられず中禅寺はただ呆然と目を見開く。
「大…佐……?」
「意外か? しかし、お前は今死ぬべきではない」
「如何して」
「貴様を試したいたがために仕組んでは見たが…使えん男が紛れ込んでいたようだな。これでは、折角の舞台が台無しだ」
堂島を刺した男はその場にへたり込み、自分の行為に自我を失う寸前の様相を呈していた。
「愚か者が」
その男の首に手を伸ばし、堂島は一瞬にして男の気を失わせる。
「中禅寺」
肩越しに振り返ったその顔は、蒼白めいているが不敵でもあった。
「この命、貴様に呉れてやろう」
「……大…佐?」
「証明してみるが良い。貴様の正しさをな」
「大佐!」
意識を失い倒れた男を、憎んでいたはずなのに中禅寺は抱え起こす。
「 」
掠れた声で紡がれた最期の言葉に中禅寺は耳を疑った。
「これからも、私は…彼方が世界で一番嫌いですよ。大佐」
そう紡がれた応えはしかし、堂島の耳に届くことはなかった。
<続>