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真壁華夜がその日・その時感じたことや考えたことの整理或いは備忘録的に使われることもあれば萌えメモとして使われることもあるし、日常の愚痴をこぼしていることもあるかと思います。基本的に偏屈な管理人sが綴っているのでその辺を許容できる人向け。反感買いそうなものは裏日記に書くようにしています。
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2006/12/16 (Sat) 02:02:04
 ――確か。
 真壁の記憶が確かならば『百器徒然袋―風』を火曜日に読了し、水曜日から『姑獲鳥の夏』を読み始めたのだったと思われます。実家に帰るのに持ち帰って実家で只管読んで読了。現在『魍魎の匣』に突入しております。そりゃぁもほんとに暇さえあれば読んでます。下手すると年内に既刊本を読み終えそうですが、冬期講習会という手強い奴がいるので無理でしょう。
 読みながら何をしているかと言えば。
 小説書くときのネタになりそうな部分にひたすら付箋を貼ってます(笑)。Post itじゃありません残念ながら。カインズブランドの安物です。

 ということで再読『姑獲鳥の夏』の感想なぞ。


 まずは榎木津さんのおとなしさに吃驚(笑)
 そこかよ!! ってカンジの感想ですが『百器徒然袋―風』読んだ後じゃどう贔屓目に見てもアレは猫被ってるようにしか見えません。おとなしい。あと、何となく初々しい(…)。
 まだ榎木津節が炸裂してません。
 神っぷりが発露してないかんじ。
 口調がまだ固まってなかったんだろうなぁ…きっと。
 まともに喋ってることの方が多くていっそ不思議です。
 作中でトイレに立ってしまうあたり…うん。天然なんだろうなこの人。
 それにしても『姑獲鳥の夏』はアレですね。今読み返すとものすごく関→京ですね(苦笑)。
 
 サイトめぐりしてして榎木津さんの出征前夜モノ榎京とか榎木津さんの復員話榎京とか書きたくなりました。うずうず。
 こんなカンジに(※榎京注意)↓


「行くんですね、あなたも」
 近づいてくる足音と気配。
 振り返らずともそれが誰なのか悟った彼は背を向けたまま彼に尋ねた。
「――行くよ」
 実に明快な答え。
 その言葉には、言葉以上のものを救い上げる余地などないに等しい。
「お前の顔もこれが見納めかもしれないな」
 紡がれた言葉の端に、言外のものを感じたような気がしたのはしかし錯覚ではないだろう。
 中禅寺はゆっくりと振り返り彼を見上げる。
「いけませんよ、そういう言葉は」
「何が?」
「言葉は呪だ。負の言葉は負を引き寄せる。無意識でも、あんたをそういう方向へ縛る」
 乾いた土の音を風が攫う。
 二人の距離が縮まって、そのまま擦れ違うような位置で、中禅寺は榎木津の耳元に唇を寄せ、そっと――甘い囁きのように呟いた。
「榎さんは――必ず、帰ってきますよ」
 肩越しに振り返り不敵に微笑う。
「それも呪いか?」
 向き合うために、榎木津は体の向きを少し変えた。
「祝いだよ。仕組みは変わらんがね」
 僕からの呪いだ。
 あんたが復員したときに成就する。
「じゃあ――お前に預けておけば間違いないな」
 差し出されたのは一枚の写真。
 綺麗な人が写っていた。
「嫌がらせですか?」
「その方が忘れないだろ」
「なるほど。それが――あんたの『呪い』か」
 

 ……みたいな。
 微妙に『邪魅の雫』ネタバレを含んでいるという。
 そんで復員後のやつとこれを対にするのですよ。
 左目を怪我して戻ってきたのを目の当たりにして「『必ず』帰ってくる」とは云ったけど「『無事に』帰ってくる」とは云ってなかったから――という(屁理屈くっつけての)話。
 やる気満々ですね。
 もう…別館の小説置き場をツバサ関係と京極関係に増やす気でいるようにしか見えませんよねぇ……。
 どうなんでしょうね。


 今『魍魎の匣』を読み返していて吃驚したことがまたひとつ。
 榎木津さんが父上のことを「それなりに父を尊敬している」という事実。
 忘れてた……!!
 京極堂曰く「世界一信用してない親子」(確か)だったハズ。
 信用と尊敬はまぁ矛盾するものじゃないですが。
 榎木津さんの辞書に「尊敬」って言葉があったことに驚きを書くせない真壁です。
 読み返すのって発見があって面白いですね。

 しかし『魍魎の匣』がまだ文庫として薄い方だと思えてしまうあたり、感覚がやっぱりおかしいですね。
 十分厚いよね魍魎……。


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2006/12/14 (Thu) 02:32:17
 だ、だめだ助けて……。
 今日の瑠果占いがですねぇ。

 
大    爆    笑


 でした。
 未だかつてここまで笑撃的な占いはなかった。断言してもいいです。毎日全部確認できているわけではありませんがこれを超えるものはないと言い切ります。言い切れます。
 多分このWeb上に様々なブログペットが生息していると思いますが、瑠果たんを超える笑撃的な占いを飼い主にかましたブログペットはそうそういないんじゃなかろうか。
 あぁでもこれは解る人にしか効かないよなぁ…惜しい。
 京極本を知っている人でW・Aも知っている人――樹理さんとかは読んでくれたらきつと笑ってくれると思います。
 樹理さーん、見てぇぇぇ(私信というよりむしろ念(笑))

 そんな瑠果たんがかましてくれた瑠果占い。


 瑠果占い:真田運良し

 そんで『百器徒然袋―真田』を読み返

していてわけですが。



 ものすごく自然に、しかもまぁ丁寧に真壁の書き癖真似て本のタイトルに二重カギカッコまでつけてくれましたが。
 違う……!!
 ものすごく自然に描かれているけど違和感ありすぎ――というかインパクト

ありすぎ


 何コレ…久々に爆笑した。笑いが止まらなひ…く、苦しいよもう。


 笑った人、きっと話が解る御方と御見受け致します。
 さりげない共感を是非[Web拍手]あたりでアピールして行って下さいませ(笑)

 

 

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2006/12/12 (Tue) 23:53:45
 無駄に掛かってます。
 ふと、昨日ネットから落ちてお風呂を済ませようとお風呂に向かう途中で自覚しました。「もう『皇 彼方(スメラギ カナタ)』(真壁のPN)のテイストの小説は書けないだろうなぁ」と。今はもう、小説書くスタイル――作風というか手法というかが『真壁 華夜』に食われてるよなぁと、とーとつに悟ってしまったのですよ。
 同一人物じゃないんかいというツッコミは棚の上に置いといて下さい。感覚の問題なので。
 小説書くときに『真壁 華夜』でいることが多くなったのが一番の要因だろうなぁきっと。『皇 彼方』を名乗るのにものすんごい違和感を感じるあたりもう重症。それだけオリジ書いてなかったんだなぁ…とサイトにかまけていた歳月を思い遣ってしまったわけですよ。
 
 大学2年の夏に久保時同人小説執筆に手を出した当初はまだ、確か五作目が脱稿できてなかったので(できてなかったハズ)ちまちま「皇 彼方」でも小説書いてたのですよ。その頃はまだ真壁と皇を使い分けていた(ような気がする)。
 でも五作目脱稿して『皇 彼方』で小説書く機会が激減し――というか皆無に近い状態になり、『真壁 華夜』として久保時やら時久保(リバ)やら真久保(性格には真田→久保田だろうが)やら真葛(これまた性格には真田→葛西なんだろうが抗わず(抗えず)流されてしまうあたりはもう真葛と表記して構わないと思う(笑))やら書いてるうちに完全にもう『皇 彼方』としての小説の書き方忘れちゃってるように思ったわけです。
 客観視点で小説書くときの作風というか手法がもう、『皇 彼方』の面影ないんじゃないかという気がした。
 あれです。『闇の雫』書いたのがきっかけですね。あれを書かなきゃこんなこと不意に自覚したりしなかったと思います。
 久々に、オリジに近い書き方で小説書いた気がしたんですよアレは。
 でも感覚はやっぱり『真壁 華夜』のスタイルだと思ったわけで。
 乗っ取られたというか。
 上書きされちゃったと言うか。
 今オリジ書いても多分それはもう『皇 彼方』の小説じゃなくて『真壁 華夜』の小説だと思われます。書いてないから判らんけど。
 もっと早く気づけよと言われそうな気がします。友人あたりから気付くの遅いとか突っ込みメルが届きそうだ(苦笑)


 ――で。
 だからどーなのよって言われると、単にそんなことに気付きましたってだけなのですが。
  
 京榎でも榎京でもいいのですが、これ以上サイトをごちゃごちゃさせるのもなぁという思いがないわけでもないが小説は書きたいわけで。
 こーゆーのはいっそもう本にして完全限定生産とかにしておしまいってカタチにしてみるのがいいのだろうかとふと思ったわけです。
 どうなんだろう。
 ただまったく関係ないジャンル(強いて言うならツバサと出版社が同じっていうただそれだけのつながり(弱っ))の、さらにまた――多分茨道なのではないかと思われるCPの、しかも読んでみなきゃ好みかどうかも判らんような小説で本ってこれなかなか冒険というかやったら勇者っつうか…むしろもう挑戦状の如き思い切りではという思いもあり。
 現状維持――別館を久保時以外で一緒くた――に留めるのが一番よいのかしらと思い直したりしている次第です。
 とりあえず『塗仏の宴 宴の始末』のその後【宴の後(仮)】は書きたいなぁと。

 同人視点ってのはなかなか面白いもので、そうだと思ってみるといろいろこうそういう類の疑念がわいてくるんですよね。

 榎木津さんが関口の奥さんは「雪[ちゃん]」と呼ぶのに対して京極の奥さんは「千鶴[さん]」と呼ぶのは自分の中で自戒も込めた線引きしてる所為じゃなかろうかとか(勘繰り過ぎだとしてもその差は大いに知りたい。頑なに千鶴[さん]だし)。
 毎回言葉少なに意思疎通できてるところとか(笑)。
『邪魅の雫』で「あんなものの真似をしたら身体が保たないぞ」と口にしてるのは、実際そんなところを目の当たりにしたことがあるからなんじゃなかろうかとか(その餌辺りを【宴の後(仮)】で真壁は勘繰って書こうとしていたりするんだが)。

 偏見ってなぁ恐ろしいですね。
 ところで京極本読み返していて妖怪シリーズにおける作中キャラの一人称の「僕」率が異様に高いのにこれまたふと気付きました。
 真壁は一人称「僕」な人結構好きなんですけどね(笑)。
 一人称が僕じゃない主要キャラ(本島さん言うところの『榎木津一味』(笑))って木場さんと和寅(私だよね確か)と――ん? それくらい? そのくらいしか思いつかないくらい皆が皆一人称が「僕」なんですよ。
 だからどうってこともないのですが。

 京極関係は、なんというか――特に『百器徒然袋』は漫画書けない自分がひどく悔しいです。漫画じゃないと面白くないネタがぽんぽん浮かんでくるんだが小説で書いたら面白くもなんとも無いのでそのままゴミ箱へぽいって感じです。
 誰か代わりに漫画描いてくれる人がいたらシアワセなのに(真壁だけは確実にシアワセ(笑))。
 もーちょっとで『百器徒然袋―風』が読み終わるので、そしたら『姑獲鳥の夏』にとりかかります!!
 サイトは今まで通り気紛れ運営。
 古書店・京極堂に段々似てきます(笑)
 
 

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2006/12/12 (Tue) 13:34:55
瑠果は小宮へ別館へお礼されたみたい…



*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「瑠果」が書きました。

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2006/12/12 (Tue) 02:40:10
 予言通り『百器徒然袋―風』に現を抜かしている真壁です。裏キリリク書くんじゃなかったんかいとノリツッコミしてりゃ世話ないです。
 そんなわけで木曜日実家に帰ります。京極本の文庫版持ち帰ってくるために帰省してきます(笑)
 だめだ止まらない…そして堪らない。


 昨日真葛書いてた所為か左腕の御機嫌がナナメです。
 京極本(ノベルズ)を左手で持って読んでるのもいけない気がしてきた(笑)
 というか京極サイトを探し回って左手でマウス使い続けていたのが一番の原因だと今思い至った。
 チョークで手荒れした左手の指先がひび割れ起こしちゃって痛くてかないません。これどうやったら治るんですかねぇ。
 うー…親指やられたのは痛い。

 右手も痛いなぁ…腕。
 今週はもうオンラインから引っ込んで、しばらくおとなしく本読んでようかな…そうしよう。
 本館は…今週更新したのでちょっと更新関係お休みして(もともとお休みみたいな状態ですが(苦笑))
 別館は…気付けば割と更新してないので【灼熱 ―後編―】を考えます。
 京極本読み耽っているので多分、そのうち――小説3作upされた時点で別館に京極関係が増えます。別館立ち上げたことがこんなところで自由を効かせるなんて立ち上げた当初は思いませんでした。
 好みの小説サイトを発見するのが難しいのは何故なんだろう……。

 いろいろ探し回りながら、自分の小説は説明っぽくなってないか毎回心配になる。
 特定のキャラ視点の時は心配ないんだが客観視点で書いたものは気になる。そんなに説明っぽくなってないと思いたい。
 自分の書いたものはどう頑張っても判断しにくいからなぁ……。
 小説は奥が深い。
 

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2006/12/11 (Mon) 00:39:46
 結局真葛から手を付けた真壁です。真葛早い…書きあがるの早い。何でこんなにさくさく進むんだろう……。
 最近机の上がとっ散らかっててワープロがコピー(自宅残業して作っている英語のプリントの資料(教科書のコピー)とかアンソロ経理に必要な書類だとか)に埋もれ、ワープロが使えないので(片付けろ)、メモ帳にベタ打ち。カタカタ打って出来上がりました。
 タイトル決めるのにいつも迷うのですが、今回はできれば「糸車」使いたかったんですがうまくタイトルに絡められないので諦めました。

 イケる口の方はどうぞ。


 一応裏キリリクも手をつけようとしてデータを開き(ほんの少しですが書きかけの状態ではある)、数行だけ加筆したのですが――どうにも進まない。リクエストを消化できるようなストーリーを組み立てられない。組み立てられないと言うと語弊があるかな。展開できない、の方がまだ近いかな。シチュエーションをなかなか想像できないんですよね。さぁ困ったぞどうしたもんかな。

 しかし今日はもう目が痛くなってきたので(サイトめぐり(京極関係))頑張ってしまったのと、小説書いたのとでもー…だめだわ。
 今日は早めにお風呂を済ませて裏キリリクを考えようと思います。

 とか言って多分真壁は8割方、『百器徒然袋―風』を読み返しているに違いない気がする。お風呂から出たら忘れてそうだ(…)  
  

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2006/12/10 (Sun) 21:20:40
 うひゃー…真壁はとうとうピンポイントに好みの京極イラストサイトを発見してしまいました∑(//▽//)
 惜しむらくは榎京サイトでも京榎サイトでもなく、京極同人サイトでCPがよろづなところ。京榎もしくは榎京ならクリーンヒットでしたでもイラストが超好み。漫画ステキ。イラストもステキ。CPなんて些細な差異はここの際目をつぶれてしまう。

 粘った甲斐があった。


 ――で。
 今の真壁に足りないものを改めて確認しました。
 久保時に集中できるだけの「勢い」が足りない。勢いは原作萌えと置換可能だと思われます。
 要するに。
 ガソリンが切れかけてるんだと思われるわけです。
 真壁は原作で物足りないのを自給自足するために同人書く、ってパターンじゃないのですよ。多分。ふと気付いてみると。
 原作で萌えて、そこに着想を得て同人書くってパターンなんだな。うん。
 だから――Chara12月号だと久保時(時久保(リバ)含む)でなくて小宮→久保田のがツボにくる展開だったのでどうにも久保時書くスイッチが入らないんだなぁと今更ながら自覚しました(遅い)。でも誰かに小宮→久保田書いて下さいと依頼されたら書ける気がする(誰もそんなこと頼まんだろうが例です例(笑))。
 だから始めから原作に依存しない真葛は書けるんだと思います(そこに行くの∑( ̄□ ̄;))

 年内に、

  (1) Web拍手のお礼画面用SS3作目(本館・久保時)
  (2) 裏キリリク(本館・久保時)
  (3) 真葛童話ネタ『入手先など判らなくても(仮)』(本館・真葛)
  (4) 【灼熱 ―後編―】(別館・黒ファイ)
  (5) 【宴の後(仮)】(別館・榎京)

 を、書きたいと思っているのですが。
 多分…書きあがる可能性を高い順に並べると、

  (5)→(3)→(4)→(2)→(1)

 になる気が致します。
 久保時…本館なのに立場が危うい∑( ̄□ ̄;)
 でも身軽になりたい欲求のが優先されるので、書こうと思うのは(2)からですね…ということで裏キリリク頑張ってきます……。
 

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2006/12/10 (Sun) 03:46:38
 ブロットのメモ。榎京注意。



 帰ってきた家の縁側に腰を下ろして前屈みに座る京極。
 誰もいない家の庭先で、ようやく終わった伊豆の事件の後味の苦さに溜息。
 吐き気がするほどの気分の悪さが未だに抜けず堪えている。
 欠けた月が昇り始めた。

【宴の後(仮) ―プロット―】

 日も暮れた頃、事情聴取やらを終えて神田は神保町の事務所に帰ってきた榎木津さん(和寅は買い物に出ていて不在。ビルは真っ暗)。
 電気も点けずに応接用ソファに前屈みに座る探偵。伊豆の事件の黒幕――堂島大佐に見た過去に纏わりつかれ疲弊している様子。
 室内が暗いためより鮮明になっている。
 左手で目を覆い視界を遮って溜息。
 帰ってくる和寅。電気点けて榎木津さん帰ってきてるのに驚く。
 和寅の言葉を聞き流して、無言で席を立ち事務所を出る探偵。
 向かった先は京極堂。
 駅から徒歩30、40分の道程をわざとゆっくり歩く(答えを探す時間を稼ぐように)。
 やがて着いた店先で、奥座敷に回ろうとして珍しく少し躊躇う。
 けれど結局そのまま奥へ。
 縁側でひとり何かを堪えているような様子に足を止める。唆した責任を幾許か感じているような探偵。
 暗がりの中、中禅寺が伊豆の事件を思い遣っているのに気付く。
「いつにも増して顔色悪いぞ、この本屋」
 しかし結局いつものように振舞う探偵。
 京極は顔を上げない。「何しに来たんだい」と冷たく儀礼的に聞き返す中禅寺。

 沈黙。
 と、静止。

 急に咳き込んで吐く中禅寺。
 駆け寄って介抱(そんな器用な真似できるんだろうか榎さん(謎))し、ずかずか台所に向かって水を持ってくる探偵。
「あれだけ云ったのにまだ解らないのかお前は」
 呆れた口調で水を渡す。「我慢しすぎるからそういうことになるのだ」
「他に方法もないだろう」
 強がる古書肆。
 譲らない探偵。
 再び沈黙。
 言葉を見つけられない探偵。
 沈黙を貫く拝み屋。
 無理矢理腕を掴んで乱暴に、引きずるようにして座敷に上がらせ奥の間に突き飛ばすように促す探偵。
「着替えろ」
 それだけ云って襖を閉める。閉めた襖に背を預けるように座り込む。
 その襖に背を預けて自分の体を支えるようにやっとで立ってる京極。
「唆したこと、僕は謝ったりしないぞ」
「あぁ」
「悪かったとも思ってない」
「解ってるよ、そんなことくらい」
「けど、解ってないこともあるだろ。お前」
「……何が、云いたい」
 緊張する空気。
 口にしようとして、迷い。
 けれど、結局口にする。
「お前の所為じゃない」
「…………」
「僕には憑物なんか落とせないぞ。だから、自分で何とかしろ」
 突き放したような言い方。
 けれど、真意は伝わった様子。
 動いた気配。
 衣擦れの音。
 それでいい。
 探偵は満足そうに笑みをこぼす。
「この前、美味い店を見つけたぞ」
「そうですか」
「付き合え」
「相変わらず強引だな、あんたは」
「偶には唆されてみたらどうだと出掛ける前にも言ったはずだ」
「そうだったな」
 着替えを済ませている間、庭を片付けている榎さん。
 中禅寺が出てくるのを、縁側で星を眺めながら待っている。
「遅い!」
「あんたの着替えより短いよ」
「――何だ。いつもどウりじゃないか」
「おかげさまでね」
 連れだって家を出る二人。
 榎さんオススメの店とやらへ。


 and that all......?(真壁にも解りません(それもどーよ))



 こんなかんじかな。うん。多分変わるな。
 段々乗ってきて、プロットなんだか草稿なんだかわからんくなってくるのはいつものこと。
 
 別館の携帯サイトにも京極置き場を設けて小説もupしたんだが、どうも長すぎて携帯のメモリを超えちゃうらしく表示されないことに今日気付き、結局なんだかんだで4分割することになりました(笑)
 ふ、不覚……。


  

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2006/12/09 (Sat) 04:40:52
 京極ブーム。
 困った。『姑獲鳥の夏』から読み返したくなってきてしまった。とんでもなくブーム。探偵と本屋が愛しくて堪んないです。えぇ。
 幸い昨年の映画のおかげでこっちに『姑獲鳥の夏』の文庫版があるので読める。
 そんでもってそのまま『魍魎の匣』→『狂骨の夢』→『鉄鼠の檻』→『絡新婦の理』→『塗仏の宴 宴の支度』→『塗仏の宴 宴の支度』→『陰母羅鬼の瑕』→『邪魅の雫』と読み返したくなってきた。
 でもその前にまずは『百器徒然袋―雨』→『百器徒然袋―風』だな(笑)

 あぁもう…何でこんなにステキなんだこの二人。
 そんでもつてやっぱり真壁は『塗仏の宴 宴の始末』の、榎木津さんが京極堂に現れ京極を問い詰める下りが大っ好きです。

「でもお前が嫌なんだろう」

 と、詰め寄るあたりはもう…じたばたしちゃいます(笑)
 じたばたじたばた。
 そんで最初から読み返したくなってきたわけです。
 ノベルズの方が読みやすいのですが、京極本の加筆修正はそれはもう恐ろしいほどなので文庫を持って帰って来たいです。その方が置き場所にも困らないし(ストッカに突っ込んでベッドの下だなきっと)。
 来週実家に帰ろうかなぁ。
 年賀状も引き取ってこなきゃならないし(面倒くさいが仕方がない)。
 京極本の楽しみがあるからまぁいいんだが。
 だめですね…自分で書いちゃうと余計楽しくなってきちゃうんだ。
 今年思い知りました。
 ツバサもそうだったもんなぁ…黒ファイ書いちゃったから、余計楽しくなってきちゃったんだ(苦笑)。


 初☆京榎小説を嫁に出した先で京極がジャンルに復活していることを期待。
 さりげない私信。
 気付くかなぁ……。 

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2006/12/09 (Sat) 01:29:40
 真っ先に反応したのは高校時代からの友人でした。
 はよ書けときたもんだ(笑)

 本気にするぞそんなこと言うと。
 次は『塗仏の宴 宴の始末』のその後。榎京にチャレンジ。
 真壁はどうやら「らしくない」ことしてる探偵がいたく気に入っているらしい。
 すんごく萌え。らしくない榎木津さん最高!!
 とても三十路過ぎ(恐ろしい…改めて書いてみると恐ろしい。アレで三十路過ぎ…三十路過ぎてるって――え゛ぇぇぇぇ?!)たオジサンと読んでも差し支えない御歳で意味不明な発言をし大暴れする探偵もステキなんですが、それ以上に「らしくない」ことして微妙に空回り気味で、そんな自分を持て余してる風の――要するに『邪魅の雫』の探偵はえらく好みだったわけであります。

 そんで『百器徒然袋―雨』を読み返していてわけですが。
 榎木場にも木場榎にも転びませんが。
 それでも木場さんが不意に「礼次郎」って名前で呼ぶのにはときめきます(爆笑)
 え゛…き、木場さん∑(//□//)
 みたいな(どんなや)


 あぁそうそう。『邪魅の雫』読んだ後で『百器徒然袋―雨』読み返すと、事件の前後関係がわかって面白いです。あぁ、「大磯の事件」って『邪魅の雫』のことかーとか。『陰母羅鬼の瑕』読んだ後で「白樺湖の事件」ってコレのことね!! とか。
 そういうのも面白いんですよね。うん。
 さーて。
 自宅残業するかな。
 しかし…ひび割れた指先が痛いなかプリント作るのはしんどいね。

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